先週の「ジャンル横断・騰落率」を受けた今週の見通し

 先週、宝飾向けが消費のメインである金(ゴールド)よりも、産業用の用途の割合が大きい銀、プラチナそしてパラジウムの上昇率が高かったのは、一見すると、株価が上昇し、消費回復期待が生じて、産業用貴金属の消費が増加する期待が高まったため、と考えたくなりますが、先述のとおり、主要国の株価指数は下落しました。

 景気動向に不確実性があるため、明確な“株高・産業用貴金属高”となりにくいのだと、考えられます。この不確実性については、同時に上昇した金の、上昇の背景にヒントがあります。

 足元、国内の金価格が過去最高値を更新していますが、報道では、米国のマイナス金利化、ドル指数の低下、そして、今週28日・29日に予定されているFOMC(米連邦公開市場委員会)で、さらなる緩和的な措置が検討されるのではないか、との見方が浮上し、ドルの代わりの通貨、つまり代替通貨の側面から金が買われていると言われています。

 さらなる緩和的な措置が検討されるのは、新型コロナウイルスの感染拡大のマイナスの影響から、米国を含む多数の国が、脱しきれていない、あるいは脱す見通しが立たない、などの事情があるためだと、考えられます。この点が、不確実性の根底にあるとみられます。

 新型コロナ起因のマイナスの影響についての、状況の受け止め、そして今後の見通しについて、7月29日(水)2日目のFOMC終了後のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の定例記者会見で、言及があるとみられ、要注目です。

 景況感を示す経済指標は、7月27日(月)に、米国の6月耐久財受注、30日(木)に、ドイツ、米国の4-6月期GDP(国内総生産)、31日(金)に、日本の6月鉱工業生産、ドイツの6月小売売上高指数、ユーロ圏の4-6月期GDPなどが公表されます。

>>経済指標カレンダーはこちら

国内株式
海外株式・ETF
FX
金・プラチナ取引
暗号資産取引「楽天ウォレット」