信用取引は短期の取引に向いている
ドーシタ師範 資金が足りる足りないという問題ではないのだ。現物取引と違って、信用取引にはいつまでに取引を完了させなければならないという期限がある。まずは、この道場に伝わる虎の巻一つ目を授けよう。
タケル 信用取引には取引期限があるのか。ということは、株式を安く買い、その企業が業績を伸ばして大きく成長するまで、3年とか5年と長く持つような投資には向いていないってこと?
ドーシタ師範 その通り。信用取引に向いている株は、多くの投資家に注目されて、売買が活発なものがいい。つまり、制度信用(◆最後のページで解説)という枠を使う場合なら、6カ月という短い期間で期待する動きが出そうな株がいいのだ。信用取引には、制度信用と一般信用という2種類の方法があるのだが、それは後で詳しく説明しよう。
タケル 6カ月って短いですね。だとしたら、いま一番話題になっているS株がいい?
ドーシタ師範 その株式の売買が活発かどうか、それは取引参加者が多いということだ。それを判断するには、その株式の取引量(出来高)の推移をチェックする必要がある。具体的には株価の動きと取引量の増減を見ることで売買が活発か、取引参加者が多いかどうかを判断するのだ。
タケル 株価の動きと取引量の増減?
ドーシタ師範 下の画面のように株価が上昇したり、下落するとともに、取引量が増えていれば売買は活発だと判断できるのだ。
タケル なるほど! 株価が動くときに取引量も増えている。売買が活発、注目されていると言えるんですね。
ドーシタ師範 これは証券会社のウェブサイトや金融情報サイトなどで、いつでも確認できる。この道場の教育用に採用している楽天証券の「マーケットスピードⅡ」という取引ツールでも簡単にチェックできるから、後で教えてやるぞ。
タケル わかりました。
ドーシタ師範 その他、証券会社がウェブサイトで公開しているランキング情報も参考にするといい。売買代金など、いろいろなランキングがあるが、上位の株は注目されている証拠だ。売買成立回数を表すティック数のランキングもチェックするといい。
タケル R株のティック数を見てみると、あれ? 売買代金のランクは低いけれど、ティック数はトップ100位に入る勢い。注目され始めている?
ドーシタ師範 少し前にR社のニュースがあったからな、これが材料になったのかもしれん。ところで、レバレッジの話が出たから分かっているようだが、虎の巻二つ目を授けよう。