米ナスダック総合指数強い。東証マザーズも強かったが、息切れ

 世界中の投資マネーを集めて、強い動きとなっているのが、米ナスダック総合指数です。コロナ前の高値を超え、史上最高値を更新しつつあります。世界のITインフラを支配しているGAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)の構成比が高いことが、ナスダックが強い理由です。

米ナスダック総合指数日足:2020年2月11日~7月2日

 コロナ・ショックの影響で、世界中でリモートワーク・リモート会議・Eコマースが急速に拡大し、IT活用の構造改革が一気に進む勢いとなっていることが、GAFAMに追い風です。コロナ・ショックで業績が急激に悪化する企業が多く、投資対象が限られる中、GAFAMなど米IT大手の世界支配が一段と強まる見通しとなったことから、世界の投資資金がGAFAMに集中しています。

 同じ米国株でも、NYダウとGAFAMを中心としたナスダックでは、値動きがかなり異なります。NYダウには、コロナ・ショックでダメージを受けている航空機大手ボーイングや建設機械大手キャタピラーなどの製造業の構成比も高く、コロナ・ショックで一段と輝きを増すGAFAMと異なり、上値は重くなっています。