日経平均は大きく失速。相場が崩れたわけではない?

 先週末6月12日(金)の日経平均は2万2,305円で終値を迎えました。前週末終値(2万2,863円)からは558円安、週足ベースでは4週ぶりの下落です。

 日経平均はこの2週間あまりで2万1,000円から2万2,000円、そして2万3,000円台と、次々に節目の水準を勢いよく超えてきましたが、メジャーSQという需給のピークのタイミングで上昇がいったん止まった格好です。

 となると、相場は再びここから上昇していくのか否か、そしてこの場面での押し目買いがチャンスになり得るのかどうかが気になるところですが、早速、下の図1で足元の状況から確認していきます。

■(図1)日経平均(日足)の動き(2020年6月12日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 あらためて先週の日経平均の値動きを振り返ると、週初の8日(月)に「窓」を空けて2万3,000円台に乗せてきました。翌9日(火)~10日(水)はその2万3,000円台をキープできていたものの、上値が伸ばせず、週末にかけて大きく失速していくという展開でした。12日(金)の取引では2万2,000円台を割れる場面も見られ、週間の高値(2万3,185円)と安値(2万1,786円)の値幅も1,399円と比較的大きなものとなっています。

 問題なのは、週末にかけての下落によって相場の潮目が変わってしまったのかどうかですが、12日(金)のローソク足を見ると、200日移動平均線をサポートにした下ヒゲの長い陽線となっていますし、その下には上向きの25日移動平均線も控えています。12日(金)取引終了時点での25日移動平均線は2万1,558円ですが、日経平均は戻り基調に入った4月以降、一度もこの線を下回っていません。週初の取引は弱含みでスタートしそうですが、次のサポートとして意識されそうです。

 さらに、急ピッチだった株価上昇がそろそろ一服してもおかしくはない状況だったことなどを考えれば、相場が崩れたと判断するのはまだ早計と思われます。