主要産業の自動車業界「全般出直り」

 現在、投資家の関心事はなんといっても「経済活動再開」です。個別銘柄の株価動向では「急反発」「一段高」が注目されているでしょう。

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う「自粛」で悪影響を受けた銘柄の中にも、強い動きになっているものが多くあります。投資家にとっては株価が常に正しく、株価の動きを疑うことはありません。

 参考として、日本の主要産業「自動車・自動車部品」に目を向けてみたいと思います。

 絵に描いたような景気敏感セクターでありながら、コロナ出直り局面の株式市場でそれほど話題にされませんでした。しかし時価総額が大きく、TOPIX(東証株価指数)への寄与も大きいセクターです。この先を見通すヒントになるセクターと考えられます。

 自動車業界の雄「トヨタ自動車(7203)」とグループ御三家企業「豊田自動織機(6201)」、「デンソー(6902)」、「アイシン精機(7259)」の株価の動きを見てみます。難しいことは考えず、コロナ後の株価の動きを客観視して判断してみましょう。

・(参考)トヨタ自動車(7203)の日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

・(参考)豊田自動織機(6201)の日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

 ・(参考)デンソー(6902)の日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

・(参考)アイシン精機(7259)の日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

 トヨタグループ各社の株価の動きからは、やはり「全般出直り」と判断できると思います。今期業績予想は心許ない(好業績とは思われていない)ものの、投資家はその先に「劇的な回復」があると考えていることになります。東京市場にとって明るい話題と言えそうです。