(今週の指標)ドル/円

 先週は、ドルは107~108円の中で強含み、108円に接近する動きとなりました。日本政府が5月27日に今年度の第2次補正予算案を閣議決定したことや、EU(欧州連合)が復興計画案を提示したことで、ユーロに対する円売りが活発化し、ドル/円は一時107.95円まで買われました。

 今週は、ドルの上値はやや重くなりそうです。米国と中国の対立は解消されていませんが、香港問題については特別優遇措置廃止となるものの、米中貿易協定は当面、存続となったことで株価も為替も安定していました。米中対立が長期化した場合は、安全資産としてのドルの需要は高まることになります。また、米国の雇用情勢は悪化しており、景気回復への期待は後退しつつありますので、雇用統計で失業率が悪化すればドル買いは後退することになります。