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 中国で発生した新型コロナウイルスは全世界に感染が拡大し、世界経済に深刻な影響を与えています。各国・地域はリーマン・ショック時を上回るスピードで金融・財政両面から『新型コロナ経済対策』を相次いで発動しています。ただし、従来の景気減速とは異なり、ウイルス感染が原因となっているため、感染抑制・医療体制整備と経済活動停滞による悪影響の緩和を行いつつ、ワクチンの開発など根本的な解決を待つこととなります。

各国・地域は『新型コロナ経済対策』を進め、根本解決を待つ

 新型コロナの世界的な感染拡大により、各国・地域では行動制限が発動され、経済活動の停滞が深刻化してきており、リーマン・ショック時を上回るスピードで大規模な金融緩和と財政政策を発動しています。

 今回の景気悪化は、ウイルス感染が原因であり、感染抑制のための行動制限が経済活動を停滞させ、消費喚起のような通常の景気浮揚策が効きにくいことが特徴です。そのため、『新型コロナ経済対策』は、「行動制限などの感染抑制と医療体制の整備」と「家計への生活支援、雇用の維持、企業の資金繰り支援といった経済活動の停滞により影響を受けたものの支援」を組み合わせたものとなっています。

 このように景気減速の影響を緩和しつつ、感染者数のピークアウトを待ち、ワクチン開発・既存薬の有効性確認などを急ぐこととなります。