中長期トレンドも底割れに警戒が必要

 また、中長期のトレンドの状況についても見ていきます。

■(図2)日経平均(週足)の線形回帰トレンド(2020年3月6日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 上の図2は週足の日経平均に、2016年6月24日を起点とした線形回帰トレンドですが、先週末時点の日経平均は▲2σ(シグマ)のところに位置しており、中長期的なトレンドを見ても底割れに警戒が必要な状況です。

 過去にさかのぼってみると、この▲2σのところで2度株価が反発している場面がありましたが、今回も同様に踏みとどまることができるかが焦点になります。踏みとどまることができれば、▲1σまで値を戻す展開が考えられます。

 なお、この線形回帰トレンドについては、2019年12月30日のレポートで紹介した経緯があります。当時は2020年の値動きの目安として、中心線を挟んだ+1σ~▲1σの範囲内でのもみ合いを想定していましたが、これが崩れてしまう格好になっています。そのため、さらなる下値の「防衛ライン」を想定しておく必要があります。