先週の結果

 先週の予測では、前週に日経平均は2万3,000~2万4,000円のレンジの中で新型肺炎の感染拡大が続いているにも関わらず2万3,000~2万4,000円のレンジの上限での動きとなっていたことで、感染拡大が継続するなら次は2万3,000~2万3,500円のレンジの下限の動きを想定しました。

 結果的に週の前半の2月19日(水)までは想定通り2万3,500円以下でのもみ合いとなりましたが、20日(木)には、米国株式のナスダックとS&P500の史上最高値更新と111円台の円安を受けて、日経平均は2万3,806円まで上昇。しかし終値では2万3,500円を超えることができませんでした。

 特に週末の21日(金)は、為替は1ドル=112円台前半までの急速な円安となりましたが、日経平均の上昇は限定的で、逆にマイナス圏での推移となりました。これまで円安と日本株の上昇は連動していましたが、少し状況が変わってきました。ドルは米経済指標や決算が好調で買われていますが、今回の円安の流れはユーロ圏が円を売っており、その理由は新型肺炎による日本経済の後退と、日本での東京五輪は難しいのではないかという不透明さからきているといわれています。

17日(月):週末のテレビは新型肺炎の感染拡大ニュースだらけで、また、寄り前の10-12月期GDP(国内総生産)速報値は前期比▲1.6%と大きく悪化したことで、▲197円の2万3,489円で寄り付き、一時▲351円の2万3,335円まで下落しました。売り一巡後は下げ渋るものの、再び上値が重くなり▲164円の2万3,523円と3日続落しました。

18日(火):前日の米国は休場のため手掛かり不足から▲124円の2万3,398円で寄り付き、米アップル社の1-3月期売上が新型肺炎の影響で予想に届かないというニュースで半導体関連が下落し、前場は▲285円の2万3,237円でした。後場になると時間外の米株先物安が重しとなり、▲389円の2万3,133円まで下落。終値は▲329円の2万3,193円と大幅に4日続落となりました。

19日(水):前日の米国市場はアップルが売られて、NYダウは一時▲281ドルとなりましたが、ナスダックが最高値更新となり、NYダウは▲165ドルまで下げ幅を縮めたことや、上海株式、ハンセン指数も上昇したことや、円安も支えとなって+135円の2万3,329円で寄り付き、終値は+206円と5日ぶりの大幅反発となりました。

20日(木):前日の米国市場で主要3指標が上昇し、ナスダックとS&P500は最高値を更新。ドルは買われて111円台半ばと3年ぶりの高値となったことで、前場の日経平均は+265円の2万3,666円で寄り付き、一時+405円の2万3,806円まで上昇して前場は+207円の2万3,607円でした。

 しかし、後場になると戻り待ちの売りに押され上げ幅を縮小し、+78円の2万3,479円となって終値では2万3,500円を抜けませんでした。 

21日(金):前日の米国市場は、新型肺炎への懸念が収束せず、為替は欧州で円が売られて112.23円までドルが上昇。日経平均は2万3,500円を前に上値重く、一時▲100円の2万3,378円まで下げて、▲92円の2万3,386円と3日ぶりに反落しました。

 21日(金)の米国市場は、新型肺炎の拡大により感染者が再び増加したことや、米経済指数の悪化もあって世界経済の減速懸念が高まり、NYダウは一時▲327ドルに。終値は▲227ドルの2万8,992ドルと2日続落しました、為替は前日の1ドル=112円台から111.57円の円高となっており、シカゴの日経先物は▲100円の2万3,190円でした。