(今週の指標)ドル/円
感染拡大を嫌気してNYダウは反落。特に週末の21日(金)は主要3指標そろって下落となり、為替は10カ月ぶりの112円台となりました。チャートではドルは2016年12月15日の1ドル=118.66円の高値から2018年3月26日の104.56円を安値とする、直角三角形(C)の上放れの形となってきています。このようなドル/円の動き(円安)となれば、日経平均は連動して上昇するところですが、今回は上昇できずにいます。それは日本経済が新型肺炎によって後退し、場合によっては東京五輪も開催できないのではという不透明感が投資の世界で広がっているとの見方があります。
先週は、ドル/円で上値の重かった110円を突破し、2月20日には112.23円と1週間で約2円近いドルの上昇となりました。一気に2円近い円安となりましたが、日経平均は連動しない形となっています。
今回の円安は、米経済の堅調さからのドル買い・円売りと、日本経済が新型肺炎による悪影響でかなり悪化するとの見方からの日本売り(円売り)の結果だと思われます。そう考えると当面は日本経済への不安や企業の業績悪化と個人消費の落ち込みなどから、円が売られドル/円はジリ高の可能性があります。1ドル=110~113円のレンジを想定。
日本が3連休中の2月24日は、世界各国へ新型肺炎が拡大し、世界経済への悪化懸念から、NYダウが1,000ドルを超す急落となり、ドルも売られて111.72円から110.34円まで下げ、引けは110.67円で引けました。