原油、パラジウム、ビットコインが上昇率上位

 先週は、原油[商品]パラジウム[商品]そしてビットコイン[暗号資産]の上昇が目立ちました。この3銘柄の上昇率はいずれも、新型肺炎の懸念が一時的に和らいだことにより上昇した主要株式指数の上昇率を上回りました。

 原油[商品]は、新型肺炎の懸念が世界規模に拡大した1月半ば以降、下落が目立っていましたが、先週は、主要株価指数が反発したことに加え、OPECプラス(石油輸出国機構=OPECと、非加盟国で構成される組織)が減産を強化する観測が強まったことなどにより、反発色を強めました。

 また、今回から本コンテンツに採用したパラジウム[商品]も、比較的大きな上昇となりました。以前の筆者のレポート「ラチナ安値圏、パラジウム史上最高値。長期的に貴金属に投資するなら?」で書いた通り、ここ数年間、世界全体のパラジウムの供給は限定的であり、消費が著しく減少しない限り、需給バランスが引き締まった状態が続くとみられていることから、価格が上昇しています。先週は、主要株価指数の反発を受け、騰勢を強めました。

 ビットコイン[暗号資産]は昨年12月半ばに80万円近辺まで下落した後、反発傾向が鮮明になりました。今年1月、2月と、上昇傾向にあり、この間、90万円、100万円、110万円の節目を順調に超えながら推移してきました。目先は、次の節目である120万円をうかがう展開になっています。

 全体的には、23銘柄中、73.9%にあたる17銘柄が上昇、一方、下落した銘柄は26.1%にあたる6銘柄でした。新型肺炎の懸念が一時的に和らいだことが、上昇した銘柄が比較的多くなった要因とみられます。

 

2月10日(月)~ 2月14日(金)までの週のジャンル別騰落率

※楽天証券のマーケットスピードⅡのデータより楽天証券作成
※騰落率は当該週の週足の始値と終値を参照して算出。(終値-始値)/始値
※ビットコインは楽天ウォレットのビットコイン/円を参照。日本時間の月曜日午前6時と土曜日午前6時を比較
※プラチナはCME(シカゴマーカンタイル取引所)の先物(中心限月)価格を参照。