2月も新型肺炎の影響続く

 1月最終日のNYダウ平均株価は603ドル下落し、下げ幅は昨年8月23日以来、ほぼ半年ぶりの大きさとなりました。そして、この日の東京市場で1ドル=109円台だったドル/円は、ニューヨーク市場で円高が進み、108円台前半に下落して1月を終えました。新型肺炎の感染拡大で世界景気の先行き不透明感が強まったことが背景です。

 2月に入っても新型肺炎の感染拡大が続いていることから、2月もこの要因がマーケットの最大注目材料となりそうです。ただ、新型肺炎の感染拡大によって株式市場は大きく揺れ、米長期金利も低下していますが、ドル/円は緩やかな円高進行でした。この緩やかな円高はドル高も同時に起こっていることが背景のようです。このドル高・円高の地合いはしばらく続きそうな気配であり、円高は進んでもドル/円の急落はないかもしれません。注目されていた春節明けの上海株も、一時9%近くの大幅下落となりましたが、ドル/円は108.50円近辺で落ち着いた動きだったのも、そのことを物語っているのかもしれません。