上海総合指数は節目の3,000ポイントを下回る

 一方、新型肺炎の発生源の中国株市場についても見ていきます。

■(図4)上海総合指数(日足)の動き(2020年1月23日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 上海株市場は春節のため、1月24日(金)~30日(木)まで休場になりますが、連休前23日(木)の上海総合指数は節目の3,000ポイントを下回って終えています。

 75日移動平均線がサポートになっているものの、株価水準としてはあまり高くありません。米中「第1段階」合意の署名が行われるタイミングの直近高値(14日)も、前回の合意期待が高まった昨年4月水準と比べてもかなり低くなっています。米中合意による中国経済や企業業績の持ち直し期待があまり高まっていないことや、新型肺炎への懸念が反映されていると思われます。

 また、新型肺炎の情勢が悪化したとしても、上海株市場が反応するのは31日(金)以降になります。上海株市場が休場の期間はアジア株のヘッジ手段として日本株が売られるという展開も考えられるため、今週は下振れへの警戒が怠れない週になるのかもしれません。