東京市場では「内需株」が優位に

 東京株式市場でも「防衛関連株」とされる銘柄が一応あります。「三菱重工業(7011)」「川崎重工業(7012)」が筆頭ですが、米軍とのつながりはなく、過去の米国が絡んだ地政学的リスク上昇局面でも株価の動意はほとんどありませんでした。

「石川製作所(6208)」「豊和工業(6203)」「重松製作所(7980)」など自衛隊の装備品の一部を手掛ける小型株が値を飛ばすこともありますが、それは投機的な側面が強いと見られます。基本的には地政学的リスクの高まりは東京市場にとってネガティブと考えることになります。

 ここではそうした局面において、投資家がどのような投資行動を取るのかを考えていきます。高い確率で「地政学的リスクとほとんど関係のない銘柄に目を向ける」という流れになるでしょう。やはり外需への悪影響が大きいと考えられることから、逆に「内需株」に優位性が感じられるようになってきます。

 気を付けておかなければならないことは、ここから先、米国とイランの対立が深まり「本格的な有事」が起こると、外需株も内需株もネガティブ反応を示すということです。「本格的有事以前の緊張感の高まり」において有効という限定的な見方です。

 参考となる10万円で投資可能な内需株を5銘柄紹介しておきます。