ライフプランシミュレーションの落とし穴

 こうしたライフプランは、ライフプランシミュレーションでいくつかの項目を入力することで簡単に作成できます。実際私もいくつかのサイトのライフプランシミュレーションを使って作成してみたのですが、驚くべきことにすべて結果が違っていました。グラフの形は似ているのですが、貯蓄残高は開きがありました。これは、各シミュレーションによって前提条件が違うことが原因です。

 生活費としていくらを想定しているのか、教育費の算出方法など、前提となる数値が違えば結果は変わってきます。また、変動率を加味して将来価値で表しているか、貯蓄残高に運用利率を加味しているかなどでも違ってきます。

 つまり設定する条件によって、いくらでも変化するということです。これは、使い方によっては危険でもあります。

 たとえば、住宅販売の営業マンが物件を買わせるために、ライフプランをシミュレーションすることがあります。住宅ローンの返済が負担にならないことを見せるために、設定条件や入力する数値を甘くし、問題がないように錯覚させるのです。こうした誘導意図のあるライフプランを鵜呑みにするのは危険です。

 無料で提供されているライフプランシミュレーションは、目安にはできますが、ざっくりとした結果しか見ることができません。もっと正確で詳細なライフプラン表を作ってもらいたいなら、中立な立場にあるファイナンシャルプランナーに依頼してみることをおすすめします。

 その際、厳しめの条件でライフプランを作成してもらいましょう。なぜならお金に関しては、将来の予測が下方にずれることは問題ですが、上方にずれるのであれば問題ないと思うからです。

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(石倉博子)

※この記事は2019年11月9日にマネラボサイトで公開されたものです。

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