(3)日経平均の13・26週移動平均線が上向きになるためには、何が必要か

 日経平均が急落して日が浅いので、簡単には13・26週移動平均線は上向きになりません。まず、ある程度、時間が経過することが必要です。日経平均が下げ止まってから時間が経過すると、移動平均線は徐々に下向きから横ばいに変わってきます。そこから、日経平均が徐々に底打ちすると、移動平均線は上向きに変わります。

 13・26週移動平均線が上向きになり、大きな不安材料がなければ「強気」判断に転じることができます。

(4)テクニカル分析の欠点

 13・26週移動平均線を使った「強気」「弱気」分析が、いつも良く当たるとは限りません。今回、例で示した期間が非常によく当たっているので、いつでも当たると誤解しないように、お願いします。日経平均が狭いレンジで長期にわたり往来相場を繰り返すときは、この方法を使うと、投資判断が裏目裏目に出ます。

 ただし、今回のように、日経平均が上昇下落ともに大きなトレンドが出る時には、非常に有用なテクニカル分析手法となります。

(5)テクニカル分析を補足する手段

「相場は相場に聞く」もう1つの方法があります。外国人の売買動向を見て、それについていくことです。週次の売買データを見て、外国人の売り越しが続いている間は「弱気」と判断します。買い越しが続いている間は「強気」と判断します。外国人の売買動向で、1週間ごとに「買い越し」「売り越し」が変わる時は、「中立(判断不能)」と考えます。

 先ほどの、シンプルな13週・26週移動平均線の分析に、外国人の売買トレンドから来る判断を加えると、短期的な投資判断が当たる可能性がより高くなります。

 いかなる手法をとっても、必ず当たるという予測は、ありません。ファンダメンタル・テクニカル分析を駆使して、いろいろな形で、皆様に投資情報を提供していきたいと思います。