短期的には下落トレンド、週足ベースでは上昇トレンド

 次に、日経平均のトレンド動向について、これまでにも何度か紹介している平均足とMACDの組み合わせで見ていきたいと思います。下の図2は日足ベースになります。

■(図2)日経平均(日足)の平均足とMACDの動き(2019年11月29日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 上段の平均足の推移を見ると週初に陽転し、その後も陽線が続きましたが、週末に再び陰転しています。下段のMACDとシグナルについては11月14日にクロスして以降、2つの線が下向きとなっていますので、短期的には値崩れはしていないものの、一応下落トレンドが継続しています。

 一方、週足ベースでは平均足が先週も陽線を続き、MACDとシグナルが上向きとなっていますので、こちらは上昇トレンドが維持されています(下の図3)。

■(図3)日経平均(週足)の平均足とMACDの動き(2019年11月29日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 そのため、積極的に上値を追っていくというよりも、株価が下がったところを拾うというのが投資スタンスとしては無難と言えそうです。

 ただし、足元の相場のやや落ち着いた雰囲気は「嵐の前の静けさ」かもしれないことには注意が必要です。

 先ほどSQの話が登場しましたが、来週末の13日(金)にメジャーSQ日を控えて需給的に動意付きやすくなる他、米国による対中制裁関税第4弾の2回目の発動が15日(日)にせまっており、米中関係も何らかの展開があることが見込まれるため、近いうちに大きく相場が動く可能性はかなり高いと思われます。