日経平均は4週連続上昇。チャートには迷いのサインも

 月またぎとなった先週の国内株市場ですが、週末11月1日(金)の日経平均株価終値は2万2,850円となりました。週足ベースでは4週連続の上昇ですが、前週末終値(2万2,799円)からの上昇幅は51円程度とやや小さめでした。

 とはいえ、先週は相次ぐ企業決算の他、FOMC(米連邦公開市場委員会)や日銀会合といった金融政策決定イベント、米中摩擦をめぐるニュースなど、相場を動かしそうな材料が多かったことを踏まえると、株式市場は比較的無難に終えられたという印象です。

 また、先週の日経平均は10月29日(火)の取引時間中に2万3,008円の高値をつける場面がありました。日経平均の2万3,000円台乗せは2018年10月以来です。節目となる株価水準への達成感もあって、さすがに週末までキープすることはできませんでしたが、再び2万3,000円台に乗せていくハードルはかなり下がったと言えます。

 では、今週も含めた国内株市場は年末株高に向けて上値トライのムードを継続することができるのでしょうか? いつもは日足チャートから足元の状況を確認していきますが、今回は週足チャートからです。

(図1)日経平均(週足)の動き(2019年11月1日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週の日経平均のローソク足の形を見ると、いわゆる「十字線」になっています。一般的に十字線は迷いを示す形とされている他、2万3,000円の節目で出現しているため、上値の重たさや下方向への意識ものぞかせている格好となり、先週の堅調な値動きがかえって厄介な存在になってしまったわけです。

 しかも、今週末はオプション取引や先物取引のミニSQが予定され、株価が比較的大きく動く可能性があるタイミングでもあります。国内連休中の米国先物取引(CME/シカゴ)が2万3,100円台に乗せていますので、ひとまず今週は上昇スタートが見込まれますが、その後はこのまま上値を追っていくのか、それともひとまず売りに押されるのか判断しづらい面があります。