個人投資家は直近の株価上昇で利益を出せなくても心配なし

 以上から分かること、それは「足元の株価上昇は、個人投資家にとってはあまり大きな恩恵を受けることができないタイプの上昇」である、という事実です。ですから、利益が出ていなくても特段心配することはありません。

 ただ、大きく損失を出しているというのであれば、それはやり方を根本的に見直した方が良いでしょう。今はさすがに大きな損をするような状況ではないからです。

 こんなときに、無理をして勝負に出てもあまりよいことはありません。筆者はすでにある程度の銘柄を保有していますが、もしここから何をすべきかと聞かれたら、例えば以下のような行動が考えられます。

●足元で上昇した銘柄の押し目買いを狙う
●25日移動平均線を超えたばかりの出遅れている銘柄を買う
●日経平均株価連動型のETF(上場投資信託)、日経平均株価レバレッジ型のETF、日経平均先物を買う
●中小型株の動きをウォッチし、上昇トレンドに転じたら買うように準備しておく

 日経平均が上昇の主導ですし、個別銘柄に投資してもその銘柄が上昇するかは分かりません。それなら、日経平均に連動するタイプのETFや日経平均先物をある程度買っておくことは有効な戦略の1つなのではないかと個人的には思っています。