11月の株主優待銘柄

 年末年始も間近に迫り、なにかと慌ただしい11月。月末30日が土曜日なので、11月27日(水)が権利付き最終日となり、翌28日(木)が権利落ち日、29日(金)が権利確定日です。11月優待株の権利を獲得するには11月27日(水)午後3時の大引けまで株を保有している必要があります。

 そんな11月は10月の31銘柄※1に続き、権利確定を迎える優待株が35銘柄※2しかない閑散期。人気のクオカード優待が多いのが特徴です。※1.2 楽天証券「株主優待検索」より

 人気No.1に輝いたのは、サブカル系の書籍、雑貨の販売を手がけるヴィレッジヴァンガードコーポレーション。その優待内容は100株以上の保有で一律、年1回、同社の実店舗で利用できる買物割引券(1万円相当)。割引券は1,000円券×10枚で、2,000円の買い物ごとに1枚使用可能です。1回の買い物で何枚でも使え、同社のハンバーガーショップ「ヴィレッジヴァンガードダイナー」などでも利用できます。株の保有期間が1年以上だと割引券11枚、2年以上だと12枚に増える長期保有優遇制度もあります。

 第2位はだれもが知る食品メーカー・キユーピー。自社グループ商品詰め合わせ優待です。最近は長期保有が優待獲得の条件になっている銘柄が増えていますが、キユーピーの場合、優待品をもらうには3年以上の継続保有が必要で、優待権利獲得のハードルがかなり高くなっています。

 条件を満たした11月株主には年1回、100株以上で1,000円、500株以上で2,000円、1,000株以上で3,000円相当のグループ商品が贈られます。詰め合わせセットの中身はおなじみのマヨネーズやドレッシング、ジャム、スパゲティソースなど。その他、年2回、株主向けに工場見学も実施しており、抽選に当たって参加できると、同社グループ商品を使用したメニューなども試食できます。好業績で、毎年、株主配当の増配が続いており、優待権利が取得できる3年超、気長に長期保有したいものです。

 人気3位のマンション建設主体の中堅ゼネコン・ファーストコーポレーション、4位のローコスト優良戸建て住宅メーカーのタマホームはいずれもクオカード優待です。

 ファーストコーポレーションは11月の年1回、100株以上で1,000円相当、1万株を越えると2,000円相当に増えます。タマホームは11月、5月の年2回、100株以上、3年未満の保有で各500円、3年以上の長期保有だと各1,000円相当のクオカードがもらえます。ここ数年の券面デザインは、同社の戸建て住宅をイメージしたものになっています。

 第5位はマンション、オフィスビル管理のサムティ。年1回、11月末株主に対して、最近開業したばかりの「エスペリアイン日本橋箱崎」「エスペリアイン大阪本町」のほか、「センターホテル東京」という同社グループ3ホテルで使える宿泊割引券が贈呈されます。100株以上の保有では3,000円相当の割引券2枚、300株以上になると無料宿泊券2枚にグレードアップします。1,500株以上だと日本三景の一つを眺望できる「天橋立ホテル」の宿泊割引券5,000円相当4枚も追加贈呈。新築ホテルが開業したことで、今期からはより魅力的なホテル宿泊優待になりました。

 第6位は家族連れにも人気の串カツ田中ホールディングスの飲食券優待です。11月末株主だけに年1回、100株以上で2,000円、300株以上で4,000円、600株以上で6,000円、900株以上で8,000円相当と、お得に使える食事優待券が贈呈されます。