生命保険は相続時に強い味方となるが・・・

【保険・年金】

 医療保険や死亡保険、火災保険や自動車保険、国民年金や厚生年金、個人年金保険など将来の生活に備えて掛けてある保険や年金です。

 親に記録しておいてもらいたいのは、保険会社名/連絡先・担当者/契約の種類・内容/証券番号/満期年月日/契約者名/被保険者名/保険金受取人/保険金額/支払満了期日/証券保管場所など。今後の人生で親に病気やケガ、地震や火事など万一のことがあった時、自分たちが生活していけるかを、できれば親と一緒にシミュレーションできると良いでしょう。保証内容が頼りない場合は、改善の方法を考えなくてはなりません。

 また、生命保険は相続時に強い味方となります。相続対策として複数加入している親も多いでしょう。ところが、その加入の仕方によっては、被相続人に掛けていた死亡保険が「みなし財産」として相続財産に含まれる場合があります。被相続人が5000万円の死亡保険に入っていたら、その5000万円を相続財産として計上しなければならないということです。すると、5000万円分の相続財産が増え、それが相続税に反映されてしまいます。生命保険には相続人一人につき500万円の非課税枠がありますが、相続税対策に有効でない入り方をしている場合や、保障の内容が頼りない場合などは、入り直すことも検討すべきです。

 他にもさまざまな種類の財産がありますが、どの家族にも当てはまりそうな財産としては、こんなところでしょうか。親が何も言い残さずに亡くなってしまった場合でも、このリストに沿って探していけば、大きな財産を見逃すことはないはずです。

(大久保 栄吾/税理士法人大久保会計 税理士)

※この記事は2016年2月12日に幻冬舎ゴールドオンラインサイトで公開されたものです。

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