(2)円は、その強いドルより強い

 ドルは強いままなのに、円がさらに強くなるのは、米景気終盤以降に見られる特徴的な現象です。

 日本は長年にわたり経常黒字分のマネーを海外に投融資し、ドルなどの外貨資産を世界で最も多く抱えています。

 リスクオフ(景況・市況悪化)の局面には、米国など経常赤字を計上する借金国の通貨や資産が大きく値下がりしがちになるため、日本人自身が早めに外国資産を売ったり、外貨をヘッジ売りしたりして、円高を招くのです。

 やがて景況悪化時の円買いの歴史が繰り返されるうち、リスクオフ要因が続くと、投機の円買いがすぐ活発化するようになりました。市場には、景気終盤以降、円は強いドルよりも強いという理解が刷り込まれています。

 トランプ政権は対中国姿勢に緩急をつけるなど、さまざまな手を繰り出し、2020年の米大統領選挙まで、米国の景気と株価を下支えようとするでしょう。しかし、米景気が終盤に来ている以上、中期的にドル/円は100円方向に進むと判断しています。