ブラジル株式に分散投資できるETFに注目

 ブラジル株式への投資を検討するにあたっては、公募投信やETF(上場投信)などのファンドを活用する方法があります。参考までに、楽天証券が「手数料無料(0円)ETF」プログラムで、手数料が無料となっている東証上場ETF「ブラジル株式指数上場投信(1325)」を下記したいと思います。

 同ETFは、ブラジル株式を象徴するボベスパ指数(円換算)に連動する投資成果を目指す上場投資信託です(原則として為替ヘッジは行われません)。ボベスパ指数は、イタウ・ウニバンコ(金融)、ヴァーレ(鉱山)、ブラデスコ銀行(金融)、ブラジル石油公社、アンベブ(飲料)などブラジルの大手企業(約66銘柄)で構成されています。

 ブラジルの株式や通貨レアルが上昇するとNAV(基準価額)や取引価格は上昇しやすく、ブラジルの株式やレアルが下落すれば取引価格が下落しやすいのが同ETFの特徴です。取引単位は100口で、直近の一口当たり取引価格(218円)を前提にすると、2万円程度でブラジル株式に分散投資することができます。

 一方、米国籍ETF(米ドル建て)として「iシェアーズMSCIブラジルETF(EWZ)」があり、ブラジル株式市場に連動を目指すツールとして活用することができます。
 ブラジル市場への投資で留意すべきリスク要因としては、

(1)米金利が上昇に転じた場合に新興国市場に与える影響
(2)米・中など世界経済を巡る不透明感が高まる場合の影響
(3)ボルソナロ大統領が進める構造改革が頓挫して市場の失望を誘う場合の影響
(4)原油など資源相場が下落する場合の影響

 などが挙げられます。長期的な視野で国際分散投資を進める上で注目したいと思います。

図表3:ブラジル株式連動型上場投信(参考情報)

注:上記は参考情報であり、特定のETFを推奨する目的のものではありません。
出所:Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(2019年7月末)

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