米国株市場は主要3指数が最高値圏に位置

 その一方で、米国株市場に目を向けると、主要3指数(NYダウ平均株価・S&P500・NASDAQ総合指数)がそろって最高値圏に位置しています。これら米国株に比べると日本株の現状はかなり出遅れていると見ることができますので、米国株が大きく崩れなければ、日本株の出遅れ修正による株価上昇への期待も残されています。

 そこで、米国株の状況についても見ていきます。

■(図2)米NYダウ(日足)とMACDの動き (2019年6月21日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 上の図2は直近1年の米NYダウとMACDの推移を示していますが、下段のMACDに注目します。MACD(赤色の線)が意味しているのは、短期と中長期の(平滑)移動平均線の差になります。相場にトレンドが発生している場合には、短期の線が先に反応し、遅れて中長期の線が追いつくことになります。

 足元のNYダウのMACDは急上昇によって200ドルを超えてきており、ここ一年間の推移で見るとかなり高い水準です。短期の線が先行して上昇し、株高がやや「前のめり」となっている印象を与えています。今後は、中長期の線がキャッチアップできるまで堅調な相場地合いを継続できるかがポイントになります。実際に、直近では今年の1月中旬から2月下旬にかけての時期にも見られましたが、この時はMACDが高水準の横ばいをキープしつつ、株価は上昇傾向をたどっています。