こうした離れ小島のような形は言葉の通り、「アイランド・リバーサル」と呼ばれ、相場が反転する時に現れるとされています。また、このアイランド・リバーサルが形成されると、株価が大きく動くことが多いとも言われています。

 どういうことかと言うと、アイランドにあたる部分、つまり先週の3~4日の取引は下値を探りに行く動きが活発だった場面で、相場の下方向をにらんで売り方が増えていたタイミングだったと考えることができます。しかし、見込みとは反対の方向に窓を空けて上昇してしまったため、売り方が含み損を抱えることになり、慌てて損切りを覚悟で買い返済に動いてきます。当然、他の取引参加者もこうした事態を想定して、踏み上げ的な買いを入れるため、より株価が上がりやすくなるというリクツです。

 

今週は2万1,000円台回復を意識、さらにその上も?

 そのため、冒頭でも触れた通り、今週の日経平均は2万1,000円台の回復と維持が意識されそうですが、今週末はメジャーSQが控えており、需給的な思惑も絡めばさらにその上にある25日移動平均線や75日移動平均線の突破があってもおかしくはなさそうです。実際に米NYダウのチャートを見ると、株価は3日(月)の「十字足」を境に反発し、終値での2万6,000ドル台の回復が射程圏内にあるほか、25日・75日移動平均線の上抜けを達成しています(下の図2)。

■(図2)米NYダウ(日足)の動き (2019年6月7日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成