「信用評価損益率」が横ばいなら、自分の投資成績も横ばいでOK

 例えば2018年の1月、株式市場が大いに盛り上がっていたときの信用評価損益率はマイナス3.62%にまで改善していました。プラスマイナスゼロに近づくということは、個人投資家が株式投資で、かなり好成績を上げているという状況を意味します。

 もしこのような状況で、自分自身の利益を上げることができていなければ「結構まずいのではないか」と認識することも必要でしょう。

 しかし、現在のように信用評価損益率が横ばいで推移しているときは、個人投資家の多くが利益を上げられていないのです。

 株式投資には、「利益を上げやすい時期」と「そうでない時期」があります。信用評価損益率が改善している時期はともかく、そうでない時期に自分自身が利益を上げることができていなくとも、特に心配になる必要はありません。

 配当金(インカムゲイン)目的ではなく値上がり益(キャピタルゲイン)目的である場合には、株式投資で毎年安定して投資成績をプラスに維持することは、個人投資家には難しい話です。「個人投資家全体=信用評価損益率の推移と比べて自分はどうか」という形式で比べてみて、信用評価損益率の推移がプラスマイナスゼロ近辺ならば、自分もプラスマイナスゼロでよいのではないでしょうか。

 くれぐれも、明確な上昇相場でないのに無理をしてなんとかプラスに持っていかなければと、勝負に走らないようにしましょう。

※楽天証券の「信用評価損益率」の解説についてはこちら