日米首脳会談で何か重要発表があるか?

  連休中に予定されている重要イベントとして、26日午後(日本時間で27日午前)、ワシントンで開かれる日米首脳会談があります。

 安倍首相は、4月22日から29日の日程で、欧米6カ国(米・仏・伊・加・スロバキア・ベルギー)を訪問しますが、その中でもっとも重要なイベントが、トランプ大統領と直接会う「日米首脳会談」です。

 日本は、6月28・29日に大阪市で開催されるG20(20カ国・地域の首脳会談)の議長国です。自由貿易の推進やデジタル経済への制度面の対応など現存する幅広い問題での国際連携を働きかけ、合意を得ることを目標としています。その事前準備として、今回の欧米歴訪があります。

 中でも、もっとも重要なのが日米首脳会談です。今回は、日米の連携を一段と強化することをアピールする内容となると考えられています。北朝鮮の非核化問題や、日米のTAG(物品貿易協定)、サイバー・宇宙空間の防衛問題などで話し合いが行われる見込みですが、双方が合意できない内容は含まれないと考えられています。TAG交渉でも、既に、TPPで一度両国が合意した以上の要求は出さないと示唆されています。

 首脳会談の後、夕食会や翌日にはゴルフも予定されており、親密さをアピールする形になると考えられます。

 トランプ大統領は、4~6月に、安倍首相と3回会うことが予定されています。4月22日・23日の会談のあと、5月25~28日に国賓として来日し、安倍首相と再会します。その後、6月28・29日のG20でも会談する予定です。短期間に3回も日米首脳会談を行うのは異例で、日米連携強化が進むと考えられます。万一、日本に厳しい要求を突きつけてくるようになると、ネガティブです。

米中通商協議、ブレグジットで何らかの進展あるか?

 スケジュールとして事前に予定されていることはありませんが、米中協議では、トランプ大統領によるツイッターでのメッセージ発信を含め、いつ重大発表があってもおかしくない状況です。世界の株式市場にとってポジティブ・ネガティブ、どちらの発表もあり得ます。

 ブレグジット(英国のEU離脱)では、特に新しい情報は出ないと思います。ただし、英国がブレグジットを問う解散総選挙や、国民投票の再実施に動くという話しが出れば、ポジティブと考えられます。ブレグジットに否定的な今の世論を映し、ブレグジット撤回という可能性も出てくるからです。
 

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