入居需要が2倍・3倍にもなる「山手線沿線」の物件

 一方で、同じ23区でも私鉄沿線になってしまうと、終点を代表とするターミナル駅の需要に左右されてしまうのです(図表3参照)。つまり、私鉄は乗り換えありきの路線で、通勤時間を短縮したい20代の社会人の入居需要を確保しきれません。例えば、「小田急線」の利用者は「新宿」に行くには便利ですが、「東京」や「新橋」に通勤する社会人のニーズは満たせないのです。

[図表3]入居需要が2倍・3倍になる立地

 一方、「山手線」であれば、「東京」や「新橋」はもちろん、「新宿」に通勤する社会人のニーズも獲得できます。そのため、「山手線」の沿線に物件を所有できれば、入居需要が2倍・3倍になる立地で、マンション投資を行っているといっても過言ではありません。

 一般的に23区の地価は西高東低の傾向にありますが、図表4のように23区の賃料は中心から放射状になっているのが分かります。社会人にとって「通勤利便性」は、大きな付加価値なのです。それほど沿線選びは、重要なポイントになります。

[図表4]1Kマンションの家賃相場はオフィス街から放射状に広がる

※アットホームの賃料データベースを利用し作成

(仲宗根 和徳/株式会社和不動産 代表取締役)

※この記事は2018年10月3日に幻冬舎ゴールドオンラインサイトで公開されたものです。

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