本日の注目通貨

ドル/円:112円で横ばい

 17日水曜日のドル/円は、112円でスタートして東京時間朝に112.16円をつけて年初来高値を更新したあとは112円を挟んで横ばい。終値は112.08円でした。

 中国の1-3月期GDPは前年同期比+6.4%と堅調。3月鉱工業生産や小売売上高も予想を大きく上回る結果となりました。中国景気減速が世界経済の足を引っ張るという懸念が後退してマーケットの雰囲気を明るくさせました。

 ただ、中国の強い経済指標がサプライズだったかというと、そうでもないようです。中国政府の積極的は景気刺激策が功を奏したということで、マーケットもある程度織り込み済み。むしろ、経済が上向いたからといって、早々に緩和策を縮小するのではないかという不安がでています。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

ユーロ/ドル:1.13ドルの壁

 ユーロ/ドルは1.1284ドルでオープンして、欧州時間の朝に4月の高値に並ぶ1.1324ドルまで上昇しましたが上抜けできず、1.1279ドルに差し戻し。終値は1.1298ドル。

 中国景気回復の兆しは、アジア圏だけではなく、ユーロ圏、特にドイツやイタリアなど製造業の国にとっても、良い材料です。

 チャートでは、ユーロ/ドルは、1.12ドル近辺でいったん底を打って、ユーロ高方向に動きたがっているように見えます。ところが、この日はドイツ政府が19年の経済成長率予測を0.9%から0.5%に大幅に引き下げるなど暗いニュースがあって、上昇の勢いがそがれました。今日はドイツと欧州の製造業、サービス業PMI(購買担当者景気指数)速報値が発表されるので注目です。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成