ベネズエラに関しては、政情不安および米国の制裁の影響で産油量が減少傾向の一途を辿っている。そこへ追い打ちをかけるかの如く大停電に見舞われ、石油関連施設やターミナルなどの多くが操業停止に追い込まれている。OPEC月報では同国の2月の原油生産量は日量100万バレルほどへと減少していることが確認されたが、足元の操業状況等を勘案すると、今月はさらに減少していることは必至。

 これらを手掛かり需給引き締まりへの期待から週を通じて堅調に推移した。直近で揉み合っていたレンジ上限にあたる3月1日に付けた年初来高値57.88ドルをブレイクした。アク抜けしたとの判断は早計だが、需給面からは買いやすく、また売り方の踏み(損切り)がでやすい地合いにある可能性が高い。59ドル台へと台乗せすると、心理的な節目である60ドルまでの上昇は速いだろう。

 

今週の予想

  • WTI    やや強め 56.00-61.00ドル
  • BRENT    やや強め 65.00-70.00ドル