日経平均は75日移動平均線を上抜け、堅調に推移

 先週末2月22日(金)の日経平均終値は2万1,425円となり、前週末(2月15日)終値の2万900円からは525円高でした。週足ベースでは2週連続の上昇で、その期間の上げ幅も1,000円を超えています。

 何だかんだで順調に株価水準を切り上げている国内株市場ですが、今週は2月から3月の「月またぎ」の週となります。3月といえば、週末の1日(金)は現在行われている米中協議の交渉期限であり、米債務上限撤廃の適用停止期限でもあります。また、その後の中国では全人代(全国人民代表大会)が開催され、終盤には英国のEU離脱をめぐる調整の期限が29日に訪れるなど、注目の政治的イベントがめじろ押しです。

 とりわけ、最近の株価上昇は米中協議の進展期待を先取りした面があります。期待感で株価が上昇している間は良いのですが、投資家が想定している期待の度合いには温度差があるため、想定以上の内容が合意される等のサプライズがない限り、話が具体的になるにつれて上昇の勢いが削がれる展開もあり得ます。

 そのため、今後も相場のムードがガラリを変わってしまう展開を警戒しつつ、株価の戻りをうかがう状況が続くことになりそうですが、まずはいつもの通り、足元の相場状況から確認します。

■(図1)日経平均(日足)の動き(2019年2月22日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週の日経平均の値動きをローソク足で振り返ってみますと、週を通じて全て陽線となっています。何気に陽線が5本並ぶというのはあまりなく、昨年11月半ば以来です。当時は5日移動平均線を挟んでの推移となっていましたが、先週は5日移動平均線上をキープしているため、より堅調であると言えます。

 そして、その移動平均線にも注目すると、株価がこれまでの上値抵抗となっていた75日移動平均線を上抜いてきたほか、先ほどの5日移動平均線についても75日移動平均線との「ゴールデンクロス」を達成しているなど、しっかりした展開だったと言えます。

 となると、さらなる上値を追う動きがあってもおかしくはなく、次の上値の目安としては、2万2,000円台や200日移動平均線あたりが意識されそうです。