──どうやって探すのかも聞いていいですか。

 それもいろいろです。例えばテレビやネットを見ていて、どこかの企業が面白いサービスを始めたとか、画期的な新商品を発売したといったニュースを耳にしたら、どんな会社なのかを調べてみます。それで、業績がよかったらPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)をチェックし、割安だったら買うかどうかを検討します。

 あとはやはりスクリーニングです。証券会社のサイトにログインしていろいろな条件を入れて検索し、いくつか絞り込まれたら、それらをさらに詳しく見ていくという感じです。どちらも個人投資家ならみんなやっていることだと思います。

──よく使うツールは?

 会社四季報はよく利用します。目的の企業を調べるためにも使いますが、そうでなくてもよくぱらぱらとページをめくっています。「いい会社、ないかなあ」と思いながら。四季報は何時間見ていても飽きません。

──いちばんの愛読書?

 そうかもしれませんね(笑)。以前はよく読んでいました。

──投資に充てる時間はどれくらい?

 ファイナンシャルプランナーという仕事柄、経済情報やニュースは常にチェックしていますが、自分の投資に充てる時間となるとあまり多くありません。

──帰宅後には必ず株価をチェックしますか。

 それはしませんね。それより通勤電車の中でチェックしています。

──通勤電車で?

 毎朝9時前に電車に乗るので、電車に乗って9時になり、株式市場が開いたら、スマホのアプリを立ち上げて自分が持っている銘柄の株価をチェックしています。会社まで30分なので、ひと通りチェックできます。

──電車に乗って株価を見たら大幅に下落していたなんてことはありませんか。

 昨年の後半はけっこうありました。1日で自分の給与以上の損失が出て、焦りまくったとか(笑)。

──その場で売り買いするんですか?

 たしかにスマホでも売り買いできますが、さすがに電車の中でやったことはあまりありません。一刻一秒を争うわけでもないので。

──尾上さんは、個別株だけでなくインデックスファンドやアクティブファンドも保有されていますよね。次回はそれらを中心にお伺いします。

尾上さん流・ほったらかしにできる投資の秘訣は「シンプルであること」。

後編『個別株と投資信託のメリット・デメリットは?老後資金の作り方は?』へ続く>>