先週末2月8日(金)の日経平均終値は2万333円でした。前週末終値(2万788円)比では455円安、週足ベースでも5週ぶりの下落となりました。

 前回レポートの最後に、「基本は堅調な展開を想定するものの、軟調となった際には注意が必要」と指摘しましたが、結果的にそれに近い動きとなってしまったことで、今後の注意すべき点や、これから想定される買い時の目安があるのかなどについて探ってみたいと思います。

 まずはいつもの通り、下の図1で足元の状況から確認です。

■(図1)日経平均(日足)の動き(2019年2月8日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 

 先週の日経平均のローソク足ですが、週初の2月4日(月)以外はすべて陰線となりました。

 日経平均は、2万1,000円台が意識されながら一度もタッチすることはなく、さらに週末8日(金)の取引では、「窓」明けで下落しただけでなく、サポートとして機能することが期待されていた25日移動平均線付近でスタートした後に下方向に乖離(かいり)して行く展開となったことで、株価の下げ方としてはあまり良くない印象になっています。

 また、週足チャートでも確認してみます。

■(図2)日経平均(週足)の動き(2019年2月8日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 

 週足のローソク足は実体の長い陰線になっていて、前2本のローソク足の下ヒゲを覆う形です。ローソク足のヒゲは、「揺らいだ気持ち」を表すとされていますが、先週のローソク足が実体の長いものになったことで、揺らいだ気持ちからやや確信めいたものへと変化させる格好になっています。

 また、先週末終値(2万333円)の株価水準に注目してチャートを過去へとさかのぼってみると、昨年の3月安値(2万347円)のところにぶち当たります。ここはトレンドパターンの「ダブルトップ」のネックラインの水準ですので、今週さらに下げ幅を広げてしまうと、中長期のトレンドでも下方向への意識が強まってしまうことになります。

 チャートの形は日足・週足の両方で上方向よりも下方向への意識が強まっており、日経平均の2万円台割れなど、下落を予想する声も増えてきています。もちろん、株価が早い段階で図2のネックラインや、図1の25日移動平均線を回復できれば、株価が反発して行くシナリオも残されてはいるのですが、実際のところはどうなのでしょうか?