2月の株主優待銘柄

 2019年2月優待株の権利付き最終日は2月25日(月)。権利獲得には、25日の取引終了から翌26日(火)の優待権利落ち日まで株を保有しておく必要があります。

 2月は139銘柄と、3月、9月、12月に続いて、権利が確定する優待株が多い“ハイシーズン”です。特にイオン、マックスバリュ系列のGMSやスーパー、百貨店、外食産業、家電量販店など人気がとても高い小売業の優待権利確定日が集中することで知られています。

 しかも、翌月3月末は株主優待銘柄が790銘柄もある株主優待の最盛期です。3月を見越しながら優待株を検討してください。※銘柄数は2019年1月24日時点

 2月優待株では、株主優待株全体から見ても「これぞ横綱」といえるほど人気やお得度の高い小売業セクターの企業がランキングの上位を占めています。

 もし日頃、イオンやマックスバリュ系列のGMSやスーパー、コンビニで頻繁に買物するなら注目なのがイオンのオーナーズカード優待。なんと、買物総額の3~7%が半年ごとにキャッシュバックされます。100株以上500株未満の場合のキャッシュパック比率は3%。毎月20日、30日の「お客様感謝デー」の5%割引特典との併用も可能です。3年以上、1,000株以上の保有で2月末にイオンギフトカード2,000円相当が贈られる長期保有優待の特典もあります。

 イオン系の電子マネーWAONやクレジットカード払いでもキャッシュバックを受けられるので、株主優待割引とポイントの二重獲りも可能な、優待株随一といっていいお得な優待内容になっています。

 家電量販店で、最近は医薬品や日用品なども購入できるビックカメラも、非常に人気が高い2月優待株です。こちらは100株以上の保有で2月末に2,000円、8月末に1,000円(1年以上の長期保有優待あり)相当の買物優待券がもらえます。使えるのはビックカメラや傘下のコジマ、ソフマップで、インターネットでの利用も可能です。

 外食系優待の中では日本マクドナルドHDと並んで非常に人気が高い吉野家ホールディングスも“横綱クラス”の2月末人気優待株と言っていいでしょう。100株以上の保有で、2月と8月の年2回、合計6,000円相当の優待食事券がもらえます。利用可能な店舗は、累計5,000万食以上を売り上げた「牛すき鍋膳」が人気の吉野屋のほか、はなまるうどん、お寿司の京樽など。ランチなどで、これらの店舗の利用頻度が高い投資家には「必需品」といってもいい優待内容になっています。

 そのほか、同じく100株以上の保有で年2回(2月と8月)、合計6,000円相当の優待食事券を取得でき、200株以上だと長期保有優待も加算されるクリエイト・レストランツ・ホールディングスもあります。同社はショッピングセンター内に数多くのレストランやカフェを展開し、M&Aにも積極的なマルチブランド・マルチロケーション戦略を展開しており、優待食事券を利用可能な店舗の種類が非常に多いのも魅力です。

 お弁当チェーンHotto Mottoや和定食のやよい軒を展開するプレナスも100株以上で2,500円相当の食事券がもらえる人気の2月優待株でしたが、今期末からは1年以上の継続保有が優待取得の条件になります。

 

株価の乱高下が続いているので注意が必要

 2018年10月からの株価の暴落や乱高下は2019年に入ってからも続いており、2月25日の権利付き最終日に向けた株価の見通しも、不透明な状況になっています。

 2月優待株の中にも株価が急落した銘柄が多く、2019年は例年以上に買い時探しが難しいといえるでしょう。特に、吉野屋ホールディングスなど、廉価な商品を提供する外食セクターの中には、人手不足による人件費高騰などで業績が悪化している企業も多いので注意が必要です。

 本当に欲しいと思った優待株に関しては、全体相場の暴落は割安に購入できる可能性がありますが、いつ暴落が終わるかは誰にも分かりません。長期投資を覚悟したうえで、株価が急落したときになるべく安く購入するなど、2019年の優待株投資は優待株投資家としての決断を迫られる場面も多くなりそうです。