先週の国内株市場ですが、週末12月14日(金)の日経平均は2万1,374円で取引を終えました。前週末終値(2万1,678円)比では304円安、さらにその前の週が673円安でしたので、日経平均はここ2週間で997円と1,000円近く下落したことになります。

 足元の相場は相変わらず軟調ムードが優勢ですが、いつもの通り足元の状況から確認します。

■(図1)日経平均(日足)の動き(2018年12月14日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成

 

 先週の日経平均の値動きを振り返ると、下落で始まった後に買い戻され、かと思えば、再び下落に転じる展開でした。

 上の図1で具体的に見ていくと、週初の10日(月)は「窓」空けの下落スタート、翌11日(火)も続落だったのが、12日(水)には一転して大きく上昇しました。そして、13日(木)には25日移動平均線の水準まで値を戻したものの、週末14日(金)の反落によって、その株価の戻り幅が打ち消されたしまった格好です。

 結局は2週連続で下げたわけですが、実を言うと、先週の値動きが週足ベースで続落したことよりも、もっと重要な意味が含まれています。ポイントになるのは、株価が反発して大きい陽線を見せた12日(水)のローソク足です。

 というのも、前週末の7日(金)〜11日(火)のローソク足の並びに注目すると、「下放れ二本黒」という形が出現していたからです。下放れ二本黒は、窓空けの下落と陰線が2本続くという形で、その後の株価下落が加速しやすいとされる要警戒のサインです。つまり、12日(水)に株価が反発したことで株価の底割れが回避されたことになります。

 前回のレポートでも、「下値を結んだ線の維持が焦点になる」と指摘しましたが、この線からも離れないように踏ん張っているようにも見えます。

 また、日経平均は10月の急落後、その下落幅の半値戻しの水準超えを回復できないまま、上げ下げを繰り返す状況が続いています。同様の展開は今年の前半にも見られ、当時はアップダウンしながら下値を更新していたのですが、今回は急落時の下値を今のところ下回っていない状況です。

 従って、これまでの株価が底割れの寸前で耐え忍んできたため、そろそろ戻りを期待しても良いのではと考えることも可能です。そこで、別のテクニカル指標でもチェックしてみます。下の図2は今年に入ってからの日経平均とDMI(ディレクショナル・ムーヴメント・インデックス)の推移です。