アルファシステムズ
2019年3月期2Q(2018年7-9月期)は、売上高74億8,500万円(前年比8.0%増)、営業利益7億6,500万円(同8.2%増)となりました。
今2Qの売上高は、通信システムでは「ノード」が前年比12.1%増と順調に伸びました。NTTのNGN(NTTの次世代ネットワーク)向けなどが増加しました。「モバイルネットワーク」は同12.5%減と減少しましたが、小規模ですが5G用基地局向けソフト開発が継続したもようです。
オープンシステムでは、「流通・サービス」が同32.1%増でした。ヤフー向けの寄与で大きく伸びました。「その他」も自動車向けの伸びによって同20.1%増となりました。
今2Qの受注高の動きを見ると、通信システムで、「ノード」が前年比21.2%増と今1Qの同11.1%減から回復しました。NGN向けなどの増加と思われます。また、モバイルネットワークも同6.9%増と1Qのマイナス成長から回復しました。5G用基地局関連が少しですが増えているもようです。
オープンシステムでは、売上高同様「流通・サービス」がヤフー向けの寄与で伸びました(同23.5%増)。「その他」は自動車向けの寄与で同16.9%増となりました。この結果、全社受注は、今1Qの前年比5.1%増に続き今2Qは同9.0%増と堅調に伸びました。
今1~2Qの業績から見ると、今期2019年3月期は会社予想を上回る業績が予想されますが、人件費、採用費の増加などのコスト増加もあるため、楽天証券業績予想は前回の売上高290億円(前年比4.5%増)、営業利益35億円(23.4%増)に対して、今回は売上高297億円(同7.0%増)、営業利益32億円(同12.8%増)へ修正します。
来期2020年3月期も順調な業績が予想されます。リスクは人手不足です。アルファシステムズは、外注をあまり使わず正社員技術者を中心にシステム開発を行っています。新卒と第二新卒の採用で技術者不足を補っているため、十分な数の新卒が採用できない場合、それが業績を伸ばす際のボトルネックになる可能性があります(現在の技術者数は約2,500人。2019年4月入社の新卒採用計画は150人、第二新卒の採用は年間20~30人)。このリスクを織り込んで、楽天証券では来期業績を売上高320億円(前年比7.7%増)、営業利益37億円(同15.6%増)と予想します(前回の来期予想は、売上高310億円、営業利益44億円。売上高は前回予想が慎重すぎたと思われるため上方修正した)。
楽天証券の今期、来期業績予想を下方修正したことに伴い、目標株価は、2020年3月期楽天証券EPS予想182.3円にPER15~20倍を当てはめ3,300円とします(前回は4,000円)。中長期の投資妙味を感じます。