2019年(平成31年/新元号元年)は、天皇陛下の退位、皇太子殿下の即位と元号の改元がある歴史的な年で、東京オリンピックの前年でもあります。通常以上に「イベント」が多くなると考えています。ここでは、その中から株式市場に影響がありそうなイベントをピックアップ、関連する「10万円株」を取り上げていきます。

 

消費増税前の「駆け込み需要」に期待

 まずは2019年10月の「消費増税」です。現行の8%から10%に引き上げられます。消費増税は景気に水を差す懸念もあることから、政府は「あらゆる政策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応する」(安倍首相)として、食料品などの税率を軽くする軽減税率導入や、景気対策(キャッシュレス決済ポイント還元など)を予定、中身が議論されています。

 前回の消費増税時(2014年4月)の株式市場への影響については、悪影響があったと指摘されることが多いものの、当時の日経平均株価が1万5,000円手前、TOPIXが1,150ポイント程度だったということを考えると、消費増税による悪影響は限定的と捉えることもできます。ここでは、消費増税前の「駆け込み需要」に期待したいと考えます。もちろん比較的高額な耐久消費財にそれが向かうことは容易に想像がつきます。

 

 株価データは2018年12月3日終値ベース。

ヤマダ電機(9831・東証1部)

 家電量販店業界最大手企業、郊外型大型店舗に特徴があります。2015年4月~ 6月に異例となる約60店舗を閉店するなど、採算向上を目指しています。11月1日に2019年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益が前年同期比59.7%減と発表したものの、(その時点からの)株価は上向きとなっています。

・ヤマダ電機の日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)