サブスクリプション・モデルのメリット・デメリット
サブスクリプション・モデルは従来の「売り切り」ではないため、商品の所有権が一度に購入者に移ることはありません。毎月、売上高が「使用料」のような感じで入金されるカタチになります。企業と顧客はそのサービスを通じて常に接触があり、顧客の満足度や利用状況に関する洞察、つまりインサイトが得られます。
言い換えれば、当てずっぽうの勘に頼るマーケティングの重要性が減り、カスタマー・サービスのような継続的なサポートの重要性が高まります。市場調査、フォーカス・グループなどの伝統的なマーケティング活動は要らなくなると論じるアナリストもいます。
企業は商品ではなくアウトカム(結果)を届けることに専念し、途中であっても顧客が満足しないならサービスを改変する必要ができます。つまり、これまでのソフトウェア・リリースや新車の発表というサイクルは、絶え間ないアップデートにより置き換えられてゆくのです。
サブスクリプション・モデルは新しいビジネス・モデルなのでKPI(キー・パフォーマンス・インディケーター)、すなわち重要業績評価指標も変わってきます。
そこでは
- 年間経常収益(Annual Recurring Revenue)
- 顧客定着率(Retention Rate)
- 顧客生涯価値(Lifetime Value)
などが重要になってきます。