アベノミクスでも、確定拠出年金加入者のうち1%は常に元本割れし続けている不思議

 格付投資情報センターの発行する年金専門誌「年金情報」では、半期ごとに確定拠出年金加入者の運用利回りの調査結果を公表しています。

 リーマン・ショック直後、当時は元本割れ状態にある加入者が63%もいて話題となりましたが、今はアベノミクスによる株価上昇の効果もあって、多くの加入者の運用成績がプラスになっています。

「年金情報」の2018年3月末データによれば、94.8%の加入者の運用成績がプラス、運用成績の平均利回り(加入当初からの年率換算)は2.45%としています。

 逆に言えば5.2%の加入者は元本割れの状態にあり、こうした人たちはアベノミクスのピーク時であってもマイナス状況にありました(2015年3月末、元本割れの加入者が1%と最低を記録)。

 株価の変動が著しい昨今、今後しばらくは株価が下落し続ける時期がやってくる可能性はあります。

 今回は市場急落時に積立投資(特にiDeCo[イデコ:個人型確定拠出年金]や、つみたてNISA[ニーサ:少額投資非課税制度])はどう対処するべきかを考えてみましょう。