トルコが経済混乱に巻き込まれる前に選挙を!
このように一見すると公正発展党は勢いに乗っているように見えます。しかしトルコのインフレ率は10.3%であり、これは2003年に公正発展党が勝利して以来、最悪となっています。またトルコ・リラには売り圧力がかかっています。
エルドアン大統領は利上げを嫌い、経済成長を優先する経済政策を好んできました。したがって今回のトルコ・リラ危機でもトルコ中銀に対し利上げをしないよう牽制しています。
トルコ中銀は遅ればせながら最近相次いで利上げを開始、トルコ・リラ防衛に動いています。
エルドアン政権としては、1) インフレが手に付けられなくなる、2) トルコ・リラが暴落する、3) 通貨防衛のための利上げで不景気が来る、などの不測の事態が訪れる前に選挙を済ませてしまい、政権の座をもう10年間延長することを狙いたいわけです。