(指標)日経平均

先週の予測

 米中貿易交渉や米朝首脳会談の不透明さがあり、日経平均は2万3,000円水準を上値にもみ合いが想定されるとしました。

結果

 週始めに2万3,050円まで上昇後、5月22日(火)にはトランプ大統領が中国との通商交渉に満足していないことや米朝首脳会談も不透明な発言をしたことで、5月23日(水)には▲270円の2万2,689円の下落となりました。結局、22日(火)、23日(水)、24日(木)の3日間で560円の下げとなり、週末の5月25日(金)は+13円の2万2,450円と小幅反発して引けました。しかし、相場をサポートしてきた25日移動平均線を下回って引けています。

今週の予測

 これまで日経平均の上昇を支えてきた外部環境に変化が出てきたことや2万3,000円のフシに到達して目標達成感も出て反落し、25日移動平均線(現時点2万2,500円水準)を下回って引けていますので調整がやや長引くことになります。基本的には2万2,000~2万2,500円のレンジの中での動きが想定されますが、いったん開催を中止した米朝首脳会談が再び実施される可能性が出てきましたので、順調な動きとなれば戻りは早いかもしれません。

 

(指標)NYダウ

先週の予測

 米中貿易摩擦、米朝首脳会談の不透明さから上値の重い展開になるとしました。

 週始めは、中国が米国からの輸入品に対する500億円の報復関税を見送るとしたことで貿易摩擦懸念が後退。3指標そろって反発し、NYダウは+298ドルの25,013ドルの大幅上昇となりました。しかし、その後はトランプ大統領が中国の通商交渉に満足せず、米朝首脳会談の延期の可能性にも言及したことで、3指標そろって反落。NYダウは▲178ドルの2万4,834ドルと大幅反落しました。その後も上値は重く、週末は▲58ドルの2万4,753ドルで引けました。

今週の予測

 28日(月)はメモリアルデーで休場の後、週末の雇用統計を始め多くの経済指標の発表があり、その内容に左右される展開となります。FOMCの議事録公開では大半のメンバーが経済は堅調であるとの見通しのため、雇用統計が好調であれば、6月利上げが確実視されます。そうなると年間利上げ回数が増える可能性があり、株価にとってはマイナス材料となります。また、米朝首脳会談が6月12日実施の動きとなれば地政学的リスクは後退し株価にはプラス、逆の場合は株価にはマイナスとなります。基本的には上値の重い展開が想定されます。

 

(指標)ドル/円

先週の予測

 日米金利差拡大からのドル買いはあるものの、米朝首脳会談の不透明さや、米中貿易交渉の不透明さなどから、リスク回避のドル売り、円買いとなってくるため、1ドル=111円水準からは上値重く、110円水準でのもみ合いを想定しました。

結果

 21日(月)に米中貿易戦争の懸念が後退したことで、ドルが一時111円40銭まで買われました。しかし、その後、米朝首脳会談の延期が伝えられ輸入車への関税が伝わるとリスク回避のドル売り・円買いが進行し、5月24日(木)にトランプ大統領が米朝首脳会談の中止を発表すると一時108.96円まで円高が進行しました。その後、米朝首脳会談の実現が出てきたことで109.56円で引けました。

今週の予測

 自動車関税導入への思惑からドル売り、円買いが残るものの、トランプ大統領が予定通り米朝首脳会談が実施される可能性があると述べたことで、地政学的リスクは後退。ドルが買い戻される動きとなりそうです。また、5月雇用統計の結果で6月利上げが確定的となれば追加の利上げは年4回と想定され、日米金利差拡大から円が売られることになり、109~111円のレンジ内の動きと想定します。