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日本株、次の「押し目買い」は吉か凶か?
土信田 雅之
テクニカル風林火山
テクニカルアナリストの土信田雅之が、マーケットスピードを用いたテクニカルな視点で国内株式市場の動向を読み解いていきます。

日本株、次の「押し目買い」は吉か凶か?

2018/5/22
・5月18日(金)の日経平均終値は2万2,930円。8週連続で上昇、昨年末比でプラス圏に
・今後は「しばらく様子見」の展開も想定される
・日経平均(日足)チャートにバンドウォークが見られ、上昇トレンドが継続中
・足元の上昇基調が一段落後、下落局面に入る可能性が。次の押し目買いは注意が必要
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 先週の国内株市場ですが、週末5月18日(金)の日経平均終値は2万2,930円でした。

 前週末(5月11日)の終値が2万2,758円でしたので、およそ172円の上げ幅を見せたことになります。これで週足ベースでは8週連続で上昇となり、今週も上昇することができれば9月11日〜11月10日までの9週連続上昇の記録に並びます。

 週足ベースでの上昇記録もそうですが、足元の日経平均は何かと節目を意識せざるを得ないところに位置しています。具体的には下の図1で確認してみます。

■(図1)日経平均(日足)の動き(2018年5月18日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成

 

 まずは先週の株価上昇によって、日経平均は1月23日〜3月26日の下げ幅の「3分の2戻し(2万2,869円)」をクリアしてきました。また、2017年の大納会(12月29日)の終値である2万2,764円を超えてきたことで、昨年末比でプラス圏に転じたことが判ります。そのため、今週はこのプラス圏を維持しつつ、2万3,000円台に乗せられるかが注目ポイントです。ちなみに、2018年大発会(1月4日)の始値は2万3,073円です。

 その一方で、日経平均は結果的に株価の水準自体は切り上がっているのですが、ローソク足の並びをみると、特に週の後半は「コマ」と呼ばれる短い形が、小さい「窓」を空けつつ連続して出現しています。これは、夜間の米国株市場の影響を受けて、前日終値から離れた株価で取引がスタートしていたことと、取引時間中は値動きに乏しい展開だったことを意味しています。前回、「国内企業の決算発表シーズンがおおむね一巡し、相場の材料がひとつ減ることになり、米国株市場の影響を受ける場面が増えそう」と指摘しましたが、ほぼ想定通りの展開だったと言えます。

 そこで、米国株市場の動きもチェックしてみます。下の図2はNYダウの日足チャートです。

■(図2)NYダウ(日足)の動き(2018年5月18日取引終了時点)

出所:MARKETSPEED for Macを元に筆者作成

 

 実は、足元のNYダウも昨年末終値水準に位置していることがわかります。そして、この昨年末終値の終値で線を引いて見ると、株価が下がった後に昨年末比でプラスに戻す力が次第に弱まり、3月中旬以降になると、昨年末終値水準まで株価を戻したところで上昇が一服しているような印象です。直近でもNYダウは先週のあたままで7日連続の上昇となっていましたが、それ以降は上値が重たくなっています。

 米国株の基調があまり強くなく、金利動向や米中との通商交渉、地政学的情勢(北朝鮮・中東)などの材料に敏感になっている相場地合いでもあるため、「しばらく様子見」という展開も想定されます。

 最後に日経平均のトレンドも確認します。下の図3は日経平均のボリンジャーバンドです。

■(図3)日経平均(日足)のボリンジャーバンド(2018年5月18日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成

 

 ボリンジャーバンドで見た現在の日経平均は、ボリンジャーバンドを構成する5本の線の向きが全て右肩上がりになっていて、+2σ(シグマ)と+1σの範囲内を行き来しながら上昇しています。

 これは、前々回(「順調に戻してきた日経平均。上値追いに足りないのは自信だけ?」)でも紹介しました「バンドウォーク」と呼ばれる状況で、強めのトレンドが継続する際に現れる格好です。そのため、上昇トレンドが継続中であることが判ります。トレンドが継続中のため、基本的には押し目買いスタンスが有効というのがセオリーとなります。

 ただし、次の押し目買いには注意が必要かもしれません。下の図4は、対数目盛で示した日経平均の週足チャートです。

■(図4)日経平均(週足)チャート(対数目盛)(2018年5月18日取引終了時点)

出所:MARKETSPEED for Macを元に筆者作成

 

 チャート上にトレンドのパターンが描かれていますが、これはざっくりとした相場の波を表したもので、エリオット波動の考え方を元にしています。

 株価を含めて相場はランダムに動いているようでも、ある一定のリズムやパターンに沿って動いていることが多く、「じゃあ、その動きを捉えてみよう」と試みるのがエリオット波動論に代表される分析アプローチです。一般的に、エリオット波動論では、そのリズムやパターンは、「5つの上昇波」と「3つの下降波」の「合計8つの波」で形成されるとされています。この話を始めるととても長くなってしまうので、今回は細かい説明は省いて、チャート上の形だけ確認します。

 中期的な日経平均の上昇は2016年の6月下旬から始まっていますが、この動きを上の図4のように、先ほどのエリオット波動に当て嵌めてみますと、赤い線と青い線の2つの見方に分かれます。赤い線は上昇が継続するパターン、そして青い線は下落パターンです。

 現時点でどちらに転ぶのかはまだ判断ができませんが、足元の上昇基調が一服した時に、下落局面に入る可能性が残されているため、押し目のタイミングは一呼吸置いてからの方がよさそうです。

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