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米中貿易摩擦懸念が後退。日経平均は下堅いが、上値も重い
出島 昇
柴田罫線実践教室
株式会社オルタナレッジ「柴田罫線」で分析した提供レポートです。 「柴田罫線」というテクニカル分析をベースに、株式相場の分析、また今後の見通しなど幅広い情報提供をおこなってまいりま…

米中貿易摩擦懸念が後退。日経平均は下堅いが、上値も重い

2018/4/10
・先週は、週半ばには米中貿易摩擦懸念の一服から日米ともに大幅上昇し、週末一服
・今週は、目先、米中貿易摩擦懸念後退し、2万1,500~2万2,000円の中でのもみあいか
・(指標)日経平均
・(指標)NYダウ
・(指標)ドル/円
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先週は、週半ばには米中貿易摩擦懸念の一服から日米ともに大幅上昇し、週末一服

先週の予測

 米中の過度な貿易摩擦懸念や北朝鮮の地政学的リスクも後退し、為替も円安にふれていることから底堅い動きが想定されるとしました。ただし、米中貿易問題は、あくまでもトランプ政権にとっては11月の中間選挙を有利にするための手段であり、それまでは何度も貿易摩擦懸念は高まることになるので注意、としました。

 チャートでは、短期的な買い転換が出て戻りを試すシグナルとなっているものの目先の上値が、25日移動平均線を上回れば2万2,000円の戻りが期待できるところでした。ポイントは売り越しを続けてきた外国人投資家の買い越しへの転換。 本格的な戻りには新しい材料が欲しいところであり、それまでは2万1,000~2万2,000円のボックス圏の動きが基本となると予想しました。

結果

 週始めは米国で米中貿易摩擦懸念が再燃したことで、米国株式は大幅下落しましたが、その後の3日間(火、水、木)は大幅上昇。これに連動する形で、5日(木)の日経平均は+325円の2万1,645円の大幅上昇となりました。週末は前日のシカゴの日経先物は2万1,915円まで上昇して+220円の2万1,870円でしたが、様子見から+97円の2万1,742円までしか上昇できず、終値は▲77円の2万1,567円でした。

 4月2日(月)は、前週末の米国株式が休場だったことで手がかり材料欠け方向感のない展開に。前場は+107円の2万1,562円となるものの、後場になると再びマイナスに転じ▲65円の2万1,388円と3日ぶり反落しました。

 この日の週明けの米国市場は、中国が報復関税を発動したことで、貿易摩擦懸念が再び高まりました。さらにトランプ大統領がツイッターでアマゾン批判をしたことでインテルやアップルの半導体関連が大きく下落し、NYダウは▲458ドルの2万3,644ドルとなりました。 これを受けて円高進行し、3日(火)の日経平均は、▲273円となり、前場は一時▲332円の2万1,056円をつけました。しかし、後場になると日銀のETF(上場投資信託)買い観測もあって下げ渋り▲76円の2万1,292円まで持ち直して引けました。

 4日(水)は、前日の米国市場でハイテク株に押し目買いが入り、NYダウは+389ドルの2万4,033ドルと反発し、為替も円高一服となったことで、+27円の2万1,319円と3日ぶりに小反発となりました。

 5日(木)の日経平均株価は、前日の米国株式が2日連続で大幅上昇と為替が1ドル=106円台後半への円安進行となったことで、+221円に。後場には+418円の2万1,737円まで上昇して、大引けは+325円の2万1,645円と大幅続伸でした。週末の6日(金)は、前日のNYダウは+240ドルと3日続伸し、為替は1ドル=107.49円まで円安進行となりましたが、その後、時間外で米株価先物が急落(トランプ大統領が中国に対して1,000億ドルの追加の制裁関税の方針を表明)していることで、朝方売り先行で始まりました。

 一時2万1,742円まで持ち直すものの、引け後には3月雇用統計の発表もあり、様子見。▲77円の2万1,567円で引けました。シカゴの日経先物は▲215円の2万1,425円でした。
6日(金)の米国市場では、トランプ大統領の1,000億ドル(約11兆円)の対中、追加関税指示に対して、中国側も報復措置を示唆したことで、貿易戦争への警戒感が再燃。NYダウは100ドル以上下げてスタートし、▲572ドルの2万3,932ドルで引けました。注目の3月雇用統計は、非農業部門雇用者数は、予想の+18.5万人を大きく下回る+10.3万人となりましたが、平均賃金は予想を上回るという強弱が対立する結果でした。パウエル議長は従来通り利上げを続けるという発言をしたことも投資家の失望を誘い下げが大きくなったとの見方もあります。

 

今週は、目先、米中貿易摩擦懸念後退し、2万1,500~2万2,000円の中でのもみあいか

今週の予測

 先週末の米国株式が米中貿易摩擦の再燃懸念で大幅下落となったことから、日経平均は売り先行で始まり、その後は、もみあいとなる可能性があります。というのはテクニカルや需給面では、一方的に下げていく状況ではなく下値は堅く、上値も重いという状況となりそうです。8日(日)にトランプ大統領がツイッターで中国の知的財産侵害に対する制裁関税をめぐり、交渉で紛争解決に意欲を示したことで、時間外での米株価先物が上昇しており、日経平均の下値は限定的でもみあうことが想定されます。週末はオプションSQもあり、大きな上下動の可能性もありますが、2万1,000~2万2,000円のレンジの中で2万2,000円を意識する動きも想定されます。

 4月9日は、前場は▲33円の2万1,534円で寄り付き、先週の終値近辺でもみあって前引けは+12円の2万1,580円。後場になると米中の貿易摩擦懸念が後退したことで、一時+169円に。終値は+110円の2万1,678円で引けました。週末のSQに向けて2万1,500~2万2,000円のレンジでのもみあいとなりそうです。

 

(指標)日経平均

先週の予測

米中の貿易摩擦の激化が後退。為替が円安にふれていることで米国株式が上昇すれば日本株式も連動することになるとし、25日移動平均線(前週末時点2万1,500円水準)を上回ってくると2万2,000円の戻りも期待できるとしました。

 週始めは、米国株式が中国の報復関税発動を受けて貿易摩擦懸念が高まり、米国株式が大幅下落でスタート。その後、米国株式は3日大幅上昇となったことと、円安進行で、4月5日(木)は+325円の2万1,645円となりました。週末の4月6日(金)は2万1,742円まで上昇するものの(シカゴの日経先物は2万1,915円まで上昇していました)、米中の貿易摩擦問題を見極めたいという動きや、引け後の3月雇用統計の結果を見たいということで様子見となり▲71円の2万1,567円で引けました。

今週の予測

米中貿易摩擦への警戒感の中で、為替動向に影響を受ける相場展開となりそうです。テクニカル面や需給面からは戻りを試す形となってきていますが、17日から安倍首相の訪米もあり、北朝鮮問題のほかに中国同様に、日本も貿易関税対象国ですので、会談の様子見が続くことになります。米国株式が堅調であれば2万2,000円を意識した動きになると思われます。

 

(指標)NYダウ

先週の予測

 3月雇用統計が注目となりますが、米中貿易摩擦の激化が後退していれば、堅調な動きが想定されますが、目先の上値は2万4,600ドル水準としました。

結果

 週始めの4月2日は米中貿易摩擦の再燃懸念の高まり、トランプ大統領のアマゾン批判を受け一時▲758ドルまで下げ▲458ドルの2万3,644ドルスタートとなりました。その後は3日連続の大幅上昇となり、4月5日(木)は、2万4,622ドルと上値とした水準まで上昇。しかし、週末の4月6日(金)は、トランプ大統領が1,000億ドルの対中追加関税を指示したことで、貿易摩擦懸念が再燃。一時▲767ドルの2万3,738ドルまで下げ、終値は▲572ドルの2万3,932ドルとなりました。注目の3月雇用統計は、非農業部門雇用者数は予想を大きく下回ったものの、平均時給は予想を上回るというチグハグな結果でした。

今週の予測

 前週に引き続き米中貿易摩擦激化への懸念をめぐり、株式相場は不安定な展開が想定されます。また、フェイスブックの個人情報流出問題やトランプ大統領のアマゾン批判を受け、規制強化や課税への警戒感からハイテク関連株には、まだ不透明さが残ります。チャートをみると2万3,500~2万4,600ドルのレンジ内でのもみあいとなりそうです。

 

(指標)ドル/円

先週の予測

 米中貿易摩擦懸念が後退し、3月雇用統計が予想を上回ればドル買い・円売りの動きになるも上値が限定的で1ドル=106~108円のレンジとしました。
 週始めは、中国の報復関税発動の発表で、ドルが105.60円まで売られるものの、ロス商務長官が最終的には交渉で解決するという見方を示すとドル買いが広がり、107円台半ばへの動きとなりました。しかし、週末の6日にトランプ大統領が1,000億ドルの追加制裁関税の検討を指示したことが伝わると106円台後半までドルが売られました。チャートでは、4月6日にドルに短期の買い転換が出ましたが、108円を超えるドル高は目先難しいところです。

今週の予測

 米中貿易摩擦懸念が高まっている中で、インフレ関連指数の発表があり、強い数字が予想されています。インフレ圧力が強ければ、利上げの加速の思惑も出て、ドルが買われるところですが上値は重たい展開となりそうです。105~108円のレンジの中のもみあいを想定。

 

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