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春眠の日経平均は暁を覚えたか?新年度へのバトンタッチは「イイ感じ」
土信田 雅之
テクニカル風林火山
テクニカルアナリストの土信田雅之が、マーケットスピードを用いたテクニカルな視点で国内株式市場の動向を読み解いていきます。

春眠の日経平均は暁を覚えたか?新年度へのバトンタッチは「イイ感じ」

2018/4/4
・3月30日(金)の日経平均終値は2万1,454円。週間ベースで上昇に転じ、前週末終値からの上昇幅も大きなものに
・中長期的な上昇トレンドが崩れるのを回避できたとみられる
・先週の株価反発によって新年度相場へのよいバトンタッチができたと言え、思った以上に日経平均が上昇してもおかしくない
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 3月最終週だった先週の国内株市場ですが、週末3月30日(金)の日経平均終値は2万1,454円でした。週間ベースで上昇に転じたほか、前週末終値からの上昇幅も837円と大きなものになりました。

 前回のレポートでは、「日経平均は二つの距離感が意識される展開」を注目点として挙げました。この二つの距離感とは、「日経平均2万円までの距離」と、「線形回帰トレンド復帰までの距離」を指すのですが、日経平均は下の図1を見ても明らかなように、線形回帰トレンドへの復帰の方へ舵を切りました。これにより、中長期的な上昇トレンドが崩れるのを回避できたことになります。

■(図1)日経平均(週足)と線形回帰トレンド(2018年3月30日取引終了時点)

出所:MARKETSPEED for Macを元に筆者作成

 

 となれば、「ひとまず中期的なトレンドも何とか維持できたわけだし、このまま株価が上昇していくのでは?」となりますが、果たしてこのまま戻り基調が続くのかどうかを、状況を整理しつつ見ていきたいと思います。まずはいつもの通り、足元の日足チャートからです(下の図2)。

■(図2)日経平均(日足)の動き(2018年3月30日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成

 

 日経平均が急落した3月23日の大きな陰線を受けて迎えた先週の相場ですが、その値動きを辿ると順調に値を戻してきたことがわかります。節目の2万1,000円や200日移動平均線を回復しただけでなく、ローソク足の形も陽線が多くなっているほか、週初から3日連続で「高値引け(終値が高値)」を見せています。

 短期間のうちに下げ幅を取り戻し、しかも強い値動きを見せたのは明るい材料です。確かに、このまま戻り基調が続いてもおかしくない状況と言えます。敢えて文句を言うのであれば、25日移動平均線が上値抵抗になっていることぐらいです。

 もっとも、この25日移動平均線の上値抵抗が曲者です。日経平均は高値をつけた1月下旬より短期的な下落トレンドに入っていますが、図2を見ると、下向きの25日移動平均線が上値のメドとして意識されてきました。そのため、今週は25日移動平均線を抜けきれるかがポイントになります。そして、直近高値(3月13日の)2万1,971円や2万2,000円台の節目を突破して上昇に弾みをつけたいところです。

 また、この短期的なトレンドについても少し掘り下げて見てみます。

■(図3)日経平均(日足)の動き その2(2018年3月30日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成

 

 1月下旬より始まった短期的なトレンドは、図3にもある通り3つの急落の波があります。具体的には、第1波(1月下旬〜2月あたま)、第2波(2月下旬〜3月あたま)、第3波(3月中旬〜下旬)です。そして、上値と下値がそれぞれ切り下がって下落トレンドを形成しています。

 相場のトレンド分析には、「三段高下の法則」と言うのがありますが、これをざっくり説明すると、「株価が三段上がると天井、反対に三段下がると底打ちすることが多い」と言うものです。これを足元の相場に当てはめれば、第3波は下げの最終局面と考えることができます。

 実際に、先週の日経平均が反発の値動きを見せたことで、底打ちの期待が高まりつつありますが、実を言うと、先週の日経平均が上昇で終えたことは、トレンドの判断において非常に重要な意味を持っています。というのも、3つの波をインパクトで捉えると別の風景が見えてくるからです。

 まず、第1波の急落ですが、その動きは「上昇トレンドがストップして下落に転じ、株価も次々と節目や移動平均線を下抜け、ようやく2万1,000円と200日移動平均線がサポートとなって下げ止まった」ものであり、とてもインパクトのある下落だったことがわかります。

 続いての第2波は、「急落はしたけど、第1波と同じように2万1,000円や200日移動平均線がサポートになって」いて、想定の範囲内の動きでした。そのため、インパクトはなく、あまり重要視されません。

 そして第3波は、「第1波と第2波で二度にわたってサポートになっていた2万1,000円と200日移動平均線を大きく下抜けた」下落だったため、インパクトがある下げと見ることができます。つまり、第3波が出現した2週間前の当時は、それが「下落の最終局面」なのか、「下落が加速して行く予兆」なのかどちらも判断できる状況だったのです。

 今週から4月になりますが、先週の株価反発によって、新年度相場へのよいバトンタッチができたと言えます。需給的にも、投資部門別売買動向で外国人が11週連続の売り越しになっているほか、累計売り越し額は8兆円を超えているため、そろそろ外国人が買いに転じる可能性もあり、思った以上に日経平均が上昇してもおかしくはありません。

 国内2月期決算企業の業績や米ハイテク株の動向、米朝首脳会談を前にした関係国の駆け引き、トランプ氏の行動(通商面やAmazonなどのIT企業叩き)などで悪材料が出なければ、2万2,000円台も十分に射程圏内にあると思われます。反対に上値が重たい場合は、再び2万1,000円台や200日移動平均線の攻防が焦点になります。

「春眠暁を覚えず」—、新しい季節を迎え、短期的な下落トレンドに苦しんでいた日経平均の目覚めは近いのかもしれません。

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