不人気の好配当利回り株を見直す
日本株にまだ、下げ止まり感はありません。こんな時こそ、不人気の割安株(好配当利回り株)への投資を見直すべきと思います。
好配当利回り株は、言い換えると、不人気株です。成長性が低い、あるいは、何らかの問題を抱えていると考えられ、不人気だからこそ、配当利回りが高くても、株価が割安に放置されているといえます。
不人気で、実際に問題をかかえている株は、投資すべきではありません。「安かろう・悪かろう」株は、投資対象から外すべきです。投資対象として有望なのは、不人気だが、実際は安定的に高収益をあげている株です。日本たばこ産業・KDDI・3メガ銀行・大手総合商社などが、該当すると考えています。
不人気の好配当利回り株 投資の参考銘柄
日本たばこ産業(2914)は、煙の出ない次世代タバコで出遅れ、国内で米フィリップモリスに水をあけられ、負け組のイメージを持たれています。国内の喫煙者減少が続いていることも不安材料となっています。ただ、次世代タバコはこれから巻き返しが期待されます。喫煙者の減少があっても、従来のタバコ製品は値上げで高収益が維持できています。また、海外M&Aで、利益を成長させてきた実績は評価できます。
KDDI(9433)は、格安スマホなどとの競争激化で収益が圧迫されるイメージで、株価は割安に放置されていますが、ITサービスの幅広い展開で、将来にわたり高収益を維持していけると見ています。
3メガ銀行(三菱UFJ FG(8306)、三井住友FG(8316)、みずほFG(8411))は、フィンテックが普及する時代に、従来の銀行業が負け組になるイメージから、不人気です。低金利が続き、国内商業銀行業務の収益が減少することも不安材料となっています。ただ、3メガ銀行は、利ざやの厚い海外での業務拡大、事業の多角化(信託・証券・ノンバンクへ展開)によって、安定高収益を維持していくと見ています。
大手総合商社は、資源事業への収益依存度が高いことが不安材料となっています。ただし、伊藤忠(8001)、三井物産(8031)、三菱商事(8058)は、非資源事業の拡大・資源事業の回復によって、今期(2018年3月期)は、純利益で最高益を更新する見通しとなっています。
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