本連載は毎週末の取引終了時点をベースに週初に掲載していますが、2月6日(火)の国内株市場が急落したことを受けて、臨時のレポートをお送りします。

 6日の日経平均終値は2万1,610円で、前日比で1,071円安となりました。前日(5日)の下げ幅(592円)と合わせると、わずか2日間で1,600円超下落したことになり、そのインパクトは大きなものがあります。

 人気漫画『キングダム』に出てくる有名な台詞に、「これが将軍の見る景色です」というのがあります。一軍を率いる将軍は常に戦況を把握し、その状況に応じて戦い方を変えていく判断力が不可欠という心構えを主人公に伝える場面で出てくる言葉なのですが、ゆっくり目を開いて、敵味方の動きや顔、天と地の様子など、全体を捉える「上から目線」が肝要になります。

 現時点で今後のシナリオを描くのは難しい状況ですが、少しでも臨機応変に対応できるように、できるだけ足元の状況を整理してみたいと思います。

 

目先の下げ止まりの目安はどこか?

 テクニカル分析的には、「下げ止まりが近いのでは?」と思わせる材料がいくつかあります。下の図1は日経平均の日足チャートです。

(図1)日経平均(日足)の動き (2018年2月6日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成

 6日のローソク足に注目すると、下ヒゲのあるものになっています。実体(箱の部分)の長さに比べると見劣りはしますが、これでも532円分の長さがあります。取引終了にかけて下げ幅を縮小させる動きを見せて買い戻しの雰囲気があったことは明るい材料です。また、200日移動平均線がサポートとして意識されるような動きを見せています。

  米国株市場の動き次第の面もありますが、「下げ過ぎ感」による目先の下げ止まりや反発は期待できる状況です。