前日(01月17日)の市場概況

ドル/円:7営業日でようやく反発

 ドル/円は、東京時間にユーロ買い/ドル売りが先導する形で円買いが強まり、110.19円まで安値を更新しました。ただ110円前半は買い場と見るトレーダーも多く、110円台後半まで買い戻されてしばらくもみ合い。NY時間終盤になって111円を上抜けすると1月12日以来の高値111.33円まで上昇しました。終値は111.331円(前日比+0.844円)。(チャート1)

 

 

ユーロ/ドル:ユーロ高警戒発言、相次ぐ

 ユーロ/ドルは東京時間午前に1.2321ドルまで急上昇して約3年ぶりの高値を更新。しかし、ECB(欧州中央銀行)理事などから急激なユーロ高を警戒する発言が相次いだことで1.22ドル近辺まで急落。コンスタンシオ・ECB副総裁は、「欧州のインフレ率は依然として目標に達していない」、「フォワードガイダンスの変更は、すぐに行うわけではない」など、緩和政策を当面継続することを強調しました。NY時間終盤には売りが強まり、1.2176ドルまで大きく下げました。(チャート2)

 

 

ポンド/ドル:ブレグジット後の高値を更新

 ポンド/ドルも、ユーロ/ドルに連れて、1.3941ドルまで大幅上昇。ブレグジット後初めての1.39ドルに乗せました。ユンケル欧州委員長などが、英国に対して、EU離脱を見直してはどうかと提案したこともポンド買い要因。ただメイ英首相は、英国が離脱することは明白だと発言しています。(チャート3)

 

 

カナダ/ドル:予想通り利上げ

 カナダ銀行は予想通り利上げ。政策金利を1.25%に引き上げました。また声明では、「今後も緩和政策が必要」と慎重な姿勢を維持、米国とのNAFTA(北米自由貿易協定)交渉に対する懸念も示しました。

利上げはポジティブな材料でしたが、カナダ銀行の再利上げの余裕はほとんど残されていないとの見方が支配的。カナダドル/ドルは、ドルに対して売られることになりました。

 

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