連休明けの9日(火)の2万3,952円をピークに翌日から3日続落

先週の予測

 週末にSQを控え荒い動きの可能性があるとし、連休明けの9日(火)の動きをみて目先目標達成感から先週は一服する場面を想定しました。つまり、9日(火)の日足の動きは、+234円の2万3,948円で寄り付き、高値2万3,952円をつけて+74円の2万3,789円まで下げ幅を縮小し、+135円の2万3,849円で引けました。 この日まで日足は3日連続でマドを空けて上昇(3空)し、陰線で引けているのでチャートの形としては目先の目標達成の形となっていました。

 先物も2万4,000円にタッチしたあと下げていますので、2万4,000円が目先の上値抵抗ラインになる可能性があるとしました。

結果

 高値が2万3,952円で安値は週末の12日(金)に2万3,588円まで下げて▲56円の2万3,653円で引けました。1月SQ値の2万3,723円を下回って引けました。

 成人式で休場(8日)のあとの9日(火)は、NYダウは一服するもS&P、ナスダックの最高値更新を受けて、+234円の2万3,948円で寄り付き、直後に2万3,952円まで上昇。その後、為替が113円台から112円台の円高にふれたのをきっかけに+74円の2万3,789円まで上昇幅を縮小、その後、押し目買いがあって+135円の2万3,849円で引けました。新年から3日連続で昨年来高値を更新し、1991年11月15日(終値2万4,099円)以来の26年2ヶ月ぶりの高値水準に。しかし、日足の形では3日連続でマドを空けて上昇し、陰線で引けていますので、目先、目標達成の形でした。 

 その後の3日間は米国株式が3指標とも連続で最高値更新しているにもかかわらず、利益確定売り優勢となり、10日(水)は▲61円の2万3,788円、11日(木)は▲77円の2万3,710円、12日(金)は▲56円の2万3,653円と3日続落となりました。 
 12日(金)はSQ日であり、前日の米国株高を受けて+9円の2万3,719円で寄り付くものの上値は2万3,743円までで、その後は為替の1ドル=111円台前半の円高進行が重くのしかかり、2万3,588円まで下げ、大引けは▲56円の2万3,653円で引けました。 
 この日の午後発表された昨年12月の景気ウォッチャー調査でDIが53.9(前月比-0.2ポイント)と5カ月ぶりの悪化も嫌気されました。

 12日(金)の米国市場は、金融株の好決算と原油高を受けて、NYダウは+228ドルの2万5,803ドルとなり、S&P、ナスダックも3指標そろって大幅高となりました。為替は一時110.92円まで下げましたが、シカゴ日経先物は+180円の2万3,820円でした。

 

先週に引き続き、2万3,500~2万4,000円のレンジ内のもみあいが基本

今週の予測

 先週は、米国株式が8日(月)、10日(水)の2日間は小幅反落ながら、それ以外の3日間は3指標そろって最高値更新という堅調な動きに。それにもかかわらず、週末にかけての円高進行を嫌気し、日経平均は連休明けの9日(火)に2万3,952円の高値をつけてから下げに転じ、10日(水)、11日(木)12日(金)と3日連続安となって▲56円の23653円で引けました。 

 円高要因は、日銀のテーパリング(資産買い入れの縮小)への警戒感を中心に、パウエル次期FRB(米連邦準備制度委員会)議長体制での利上げのペース後退懸念や、19日以降の2018年度暫定予算終了後の債務上限問題の浮上など、ドル安要因が増えています。また、今年はトランプ大統領は貿易不均衡是正に乗り出す可能性があり、中国と調整がうまくかみ合わなければ対日貿易不均衡も問題になってくるため、ドル安要因が加わってきます。 

 現時点では、米国の金融政策はスローペースであり、税制改革の効果から株高・ドル高の流れで日米金利差拡大となって円安進行となるところですが、日銀の量的緩和政策が縮小となれば、そうはいきません。先週の日経平均の動きは、その警戒感からの動きといえます。
 今週は基本的には、日銀の金融政策決定会合が来週の23日(火)、24日(水)にあるため、様子見から2万3,500~2万4,000円のレンジの中でのこう着相場の可能性があります。為替は先週末は一時1ドル=110.92円までのドル安となっており、さらに円高が進めばもう少し下があるかもしれませんが、日本市場は好決算が期待されており、押し目が入るものと思われます。同時に決算をきっかけに個別物色の流れが強まることになります。円高が限定的(下値111円水準)であれば日銀の金融政策決定会合で現状維持のままで、米国株式の堅調さが続けば来週の日銀の会合に円高材料出なければ2万4,000円を上回ってくることも想定されるところです。

 本日15日(月)は先週末の米国株式が連日の最高値更新となってシカゴの日経先物も+180円の2万3,820円となっていたことで、サヤ寄せする形で+174円の2万3,827円で寄り付き2万3,833円まで上昇。しかし、為替の110円台前半の円高が重しとなり、上げ幅を縮小して一時+31円の2万3,685円をつけました。その後は、切り返す場面もあったものの上値重く2万3,700円前半でもみあって+61円の2万3,714円で引けました。

 

(指標)日経平均

先週の予測

 成人式(1月8日)明けの1月9日(火)スタートとなり、週末の1月12日(金)にSQを控えていることで短期的には過熱感もあり、荒い動きの可能性があるとし、また、1月9日の日足が3日連続のマドを空けての上昇かつ陰線となったため、目先目標達成の可能性があるとしました。

結果

 米国株式が最高値更新中にもかかわらず、1月9日(火)の2万3,952円をピークに3日連続安となり、週末の1月12日(金)は、2万3,588円まで下げて▲56円の2万3,653円で引けました。

今週の予測

 基本的には、2万3,500~2万4,000円の中でのこう着感の強い展開になる可能性があります。米国株式は堅調な動きとなっていますが、ここにきて為替が日銀のこれまでの緩和政策を縮小する見方からドル売り・円買いとなって円高が進行しています。円高が進行しなければ米国株式に連動してさらに上値を目指すことになりますが、アベノミクス相場は円安を武器に上昇してきただけに注意が必要なところです。

 


(指標)NYダウ

先週の予測

 年初からの4日間で570ドルをこえる上昇となっているため一服してもよさそうだが、1月は統計的に高いという経験則があり、また、決算シーズンを迎え業績の上ぶれ期待があるので、下げても押し目買いが入り、しっかりした動きが想定されるとしました。

結果

 週始めの1月8日(月)と1月10日(水)は小反落したものの、それ以外は3指標そろって最高値を更新する動きとなり、週末の1月12日(金)は金融株の好決算や原油高から+228ドルの2万5,803ドルで引けました。

 米国市場は、本日1月15日(月)は、キング牧師の誕生日で祝日のため休場となります。先週はモルガンスタンレーがトランプ政権の昨年12月の減税政策の決定を受けて、2018年の業績に寄与するとして金融株が大幅上昇し、つれて3指標が引き続き最高値更新となりました。

今週の予測

 金融株の決算があり、減税効果をどう評価するのか注目となります。10~12月期の決算発表も本格化するので同時に減税政策効果に注目となります。

 

(指標)ドル/円

先週の予測

 FRBによる今年の利上げのペースの思惑が交錯し、方向感のない展開を想定しユーロ圏の回復の見込みでユーロ買いが強まるとドル売り・円高、トランプ政策の効果期待でドル買い・円売りと強弱感が交じるとしました。

結果

 米国株式は堅調に推移し、ドルが買われる展開もあったが日銀が2018年の経済成長率の見通しを引き上げる報道を受け、これまでの金融緩和を縮小する観測がでて、一時110.92円の円高となりました。週始めは113円台のドル高・円安でしたが、日銀の量的緩和縮小の思惑から徐々に円高が進む展開でした。

今週の予測

 引き続き円が強含む展開の可能性があります。FRBによる3月利上げの観測がでましたが、年3回の利上げ内の見方であり、これはすでに織り込まれているため、これからのECB(欧州中央銀行)の利上げ見通しや日銀の緩和縮小の思惑でドルが売られやすくなります。110~113円のレンジを想定。