前日(12月13日)の市場概況
ドル/円:FOMC利上げ、ドルは売られる
FOMC(米連邦公開市場委員会)は、予想通り今年3度目の利上げを実施してFF金利を25ポイント引き上げました。発表後、ドルは全面安。ドル/円は1週間ぶりの安値となる112.45円まで下落しました(チャート1)。
FOMCメンバーによる来年度の金利見通しは9月時点と同じ3回。トランプ減税効果を期待した4回利上げの強気予想が後退してドルが売られました。
この日のドル/円は、FOMC前から上値の重い動きでした。東京市場のドル/円は、113.57円を高値に113円前半まで下押し。アラバマ州の上院補選で共和党候補が敗北したことが理由。これにより上院における共和党と民主党の議席数は、51対49ときっ抗することになりました。トランプ政権にとって大きな打撃となり、減税法案が年内中に成立しないリスクが高まりました。
さらにNY時間には11月の米消費者物価コア指数が伸び悩んでいたことで、4営業日ぶりの113円割れ。FOMC後は、さらに下値を拡大して112.45円まで売られました。
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ユーロ/ドル:今夜、ECB会合
FOMC後のユーロ/ドルは、1.17ドル前半から1.1831ドルまで急上昇(チャート2)。
今夜はECB(欧州中央銀行)が会合を開きます。10月に量的緩和縮小を決定したECBは政策の変更はなし。マーケットの関心はECBスタッフが発表する2020年までの経済見通し。緩和縮小完了後のECBの利上げ時期を予想するための重要な資料となります。ECBの最初の利上げは2019年下半期と考えられています。
SNB(スイス国立銀行)は、政策金利を▲0.75%に据え置く方針。スイスではインフレ率が上向いていることから、1年後には利上げとの見方もあります。ECBが予定通り緩和縮小を9月に完了したならば、次はSNBの出番になるでしょう。
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ポンド/ドル:今夜、BOE会合
ポンド/ドルも、FOMC後に1.33ドル前半から1.3482ドルまで上昇しました(チャート3)。
BOE(イングランド銀行)は今日の会合で、政策金利を0.5%に据え置く予定。BOEは先月、10年ぶりとなる利上げを実施しました。11月CPI(消費者物価指数)は予想を上回る強さだったことから、BOEの利上げサイクルが早まるとの思惑もあります。ただ、物価は年内の3.2%をピークに来年からは下がるというのがBOEの見通し。
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豪ドル/ドル:M&Aのフローも買い支え
豪ドル/ドルも大幅上昇。M&A絡みとされるフローで欧州時間から買われ、FOMC後には0.7638ドルまで上昇しました。
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ECB(欧州中央銀行)、BOE(イングランド銀行)、SNB(スイス国立銀行)、トルコ中央銀行、メキシコ中央銀行
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