1-3月期決算は市場予想通り、炭酸飲料以外は堅調維持

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00322 康師傅控股(ティンイ(ケイマン・アイランズ)ホールディングス) 20.05 HKD
(05/21現在)
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康師傅控股の2013年1-3月期の売上高は前年同期比37%増の26億5000万米ドルに達した。炭酸飲料事業を除外した場合、売上高は同17%増の22億6000万米ドル。ペプシとの合弁事業から前年発生した一回性利益を除くと、同期EBIT(金利・税引き前利益)は同11%増と、ほぼ市場予想通りの水準だった。BOCIは中国国内の即席麺市場における同社の最大手の座は安泰だとみると同時に、飲料部門の業績回復を予想(炭酸飲料以外)。合弁会社の利益寄与に関する13年通期予想を下方修正し、13-15年の予想EPSを7%引き下げながらも、目標株価(13年予想PER32倍に相当、炭酸飲料を除くと同30倍)を据え置き、先行きに対する強気の見通しを継続している。

即席麺部門の1-3月期の売上高は前年同期比7.3%増と、業界平均の5.5%増を上回った。販管費比率の上昇を受け、部門EBITは1.7%の小幅の伸び。ただ、人気の「Suan Cai(酸菜)」、「Lu Xiang」シリーズの市場シェアは上向き、トップシェアの座をさらに固めた。BOCIは広告・販促活動を背景に、この先一段のシェア拡大を予想している。

飲料部門は炭酸飲料を除けば回復基調にあり、お茶、水、果汁飲料の売上高は前年同期比31%増と、12年の前年比22%減から大きく改善した。BOCIは13年通期にわたって回復傾向が続くとみている。

ペプシとの合弁事業は採算化までに一定期間を要する見込み。経営陣によれば、合弁事業の赤字は1-3月期に縮小したが、改善幅はさほど顕著とは言えない状況だった。BOCIは合弁事業の長期見通しを楽観しながらも、サプライチェーン構築、製品の質的向上などの面で障害を乗り越えるまでにはある程度時間がかかるとの見方。合弁事業の13年通期の損益見通しを「採算すれすれ」から「3000万-5000万米ドルの損失」に下方修正した。採算乗せの時期は13年後半になると予測している。

BOCIは同社の潜在的なリスク要因として、食品安全問題と原材料価格の高騰を指摘。また、13-15年の予想EPSをそれぞれ0.090米ドル、0.111米ドル、0.133米ドルに下方修正しながらも、株価の先行きに対して強気の見方を据え置いている。